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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■追悼、柳家小さん/映画『モンスターズ・インク』/『カスミ伝△』2巻(唐沢なをき)ほか
見ていて退屈したわけじゃないけど、感心したりワクワクしたりするほどのシーンがまるでない。これじゃアカデミー賞を取れなかったのも仕方がない。オスカーが『シュレック』の上に輝いたってのも、そっちの方がまだマシだったってことじゃないのかな。
数ヶ月前、台所を掃除した時、買ってたパンを居間に移動させてそのまま忘れていたら、いつのまにかコバエが卵を生みつけてて、それが一斉に孵っていた。
……どうも最近コバエがやたら部屋の中を飛んでると思ってたらそのせいだったか。
ウチは本棚から溢れた本が山になっているので、間にハマリ亜伊デたパンに長いこと気付かなかったのだ。
いや、笑いごっちゃない。
しげは今まで枕元にそんなものがあったと気付かずに寝ていたから、ふと目を開けて、そこに小さな粒粒の卵がズラリと見えて、怖気が走ったらしい。
「気色悪い気色悪い気色悪い」
と泣きながらパンを片付けていた。
忘れた私も悪いのだが、枕元やソファを一向に片付けようとしなかったしげ自身にも責任があることなので、同情はしない。
だから日頃から掃除しろってば。
……さあ、ウチにはほかになにが隠されてるかなっ♪
マンガ、加藤元浩『ロケットマン』2巻(講談社/KCGM・410円)。
うおっ、2ヶ月連続でリリースって、結構リキ入れて売ってるのかな?
『Q.E.D.』と同じく、設定やドラマはよく練られてるんだけれど、少年マンガの限界なのか、やや荒唐無稽な要素が入りこんでるのが気になる。
冷戦終結後、世界各国の情報組織が再編成される中で起きたとされるカンボジアでの事件。そのデータが、記憶を失った主人公、水無葉と関係しているらしい。
……うーむ、ただの推理ものならともかく、国家間の陰謀とか、加藤さんのライトな絵にはちょっと荷が重過ぎないかなあ。もっともまだ2巻の段階じゃ、これからどうなるか分らないから結論出すのは早計だけど。
マンガ、唐沢なをき『カスミ伝△』2巻(講談社/マガジンZKC・560円)。
レベルが落ちてないなあ。
いやホントにスゴイよ唐沢さん。
デビューから数えたらもう20年か? もしかしたら本当にギャグマンガ家の最長不倒距離を達成するのかも。
縮小マンガ、BGMマンガ、切り取りマンガ、塗り絵マンガ、タイピングマンガ、アメコミマンガ、左右分割マンガ、超どアップマンガ、枠線無しマンガ、実在製品紹介マンガ(でも賞品は送ってくれなかったらしい)、袋とじマンガ(男ならわかるぞ!)、気象図マンガ、後ろ向き後頭部マンガ、横向きエジプトマンガ、レントゲン骸骨マンガ……。『カスミ伝全』『カスミ伝S』と来て、まだこれだけのアイデアが出せるとはねえ。
圧巻なのはラストの『32年目の復讐』。
8歳のときの唐沢さん自身のイタズラがきと今のキャラクターを共演させるというまさしく「夢の共演」。今までも「奥さんマンガ」や「編集者マンガ」と「シロウトマンガ」をちゃんと作品として昇華させてきた唐沢さんの、これは最高傑作ではないかな。
……できたらまた、『カスミ伝○』とか『カスミ伝@』とか『カスミ伝(笑)』とか再開してほしいなあ。
05月17日(金)
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