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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■多分、しょっちゅう見ている夢/『おせん』其之三(きくち正太)/『END ZONE』1巻(えんどコイチ)ほか
 でもそんなことはどうでもいいな。ともかく今一番、熱く、速く、オタク情報が手に入るサイトです。人格は疑われるかもしれんが。当然、私も「お気に入り」に入れとります(^^)。

 
 マンガ、きくち正太『おせん』其之三(講談社・580円)。
 料理マンガ……もとい、純然たる「和食マンガ」も3巻目。
 『美味しんぼ』も散々叩かれてたけど、和食オンリー、和食・アズ・ナンバーワンって感じのこのマンガ、結構叩かれてるんじゃないかなあ、憶測だけど。
 けど、私だって、和食と洋食、どっちが好きかと聞かれたらためらわずに和食と答える。ハンバーガーが食えなくても諦めはつくが、吸い物、味噌汁がもう飲めないということになれば、こりゃ本気で断腸の思いを味わわねばならなくなるからだ。
 やっぱり、和食のうまさって忘れてる人多いんじゃないかなあ? ほんのひとつまみの塩で味がガラリと変わっちゃうって話、『包丁人味平』でもやってたけど、実際、調味料が塩しかない貧乏生活を経験したことがある身には実感できる話だぞ。
 でもなあ、現実には大味な食生活を余儀なくされてるんだよあ。食卓に和食が並ぶことなんてないもの。とゆーか、味バカのしげと一緒じゃ、毎日がファーストフードかファミレスで、和食の玄妙な味わいなんぞ、どうしたって味わえやしないのよ。

 私はこのマンガで、親子丼って、三十分待って食うもんだっての、初めて知った。川波周五郎ってキャラが登場してきてそのことを語るんだけど、池波正太郎にそんなこと書いたエッセイでもあるんだろうか。いや、池波さんの食通ぶりは有名だけど、エッセイに直に当たったことはないもんで。
 

 マンガ、えんどコイチ『END ZONE』1巻(集英社・410円)。
 わあ、ホントに懐かしい、ひっさびさのえんどコイチワールド。
 とりあえず『少年チャンピオン』時代の『アノアノとんがらし』以来のファンなもので、つい買っちゃうんだよね。
 ギャグはともかく、この人のシリアスものはイマイチなんだけど。

 中身はもう、もろ『ミステリーゾーン』っつーか、『アウターリミッツ』っつーか、『週刊ストーリーランド』っつーか(^^)、要するにオムニバス不思議物語って感じなんだけど、テーマや展開はどこかで見たありきたりなものばかりなんで、コアな幻想小説、怪奇小説ファンにはクソおもしろくもないだろう。
 例えば、『マッチ売りの少女』。
 海水浴に来ている仲間の中で、ふと、『マッチ売りの少女』の話が出る。
 「あの話は実話でね、今も少女は幽霊になってさ迷ってるの。その少女は死ぬ直前の人間の前に現れて、一本のマッチに火をともして、その人の願いごとをかなえてあげるんだって」
 それを聞いた仲間の一人が、「やめろ!」と叫ぶ。
 ……はい、オチは読めましたね。
 これも、もとネタはアンブローズ・ビアスの『アウル・クリーク(ふくろうの河)』です。誰でも一回はネタにしたくなるのか『アウル・クリーク』。
 これを「ふくろうの呪い」と呼ぼう(^o^)。『シックス・センス』のオチにビックリするのは、恥ずかしいことなんだぞ。

 でも、なんとゆーかねー、えんどファンってのは、この「30年も前の子供向けマンガのテイスト」を持ち続けるえんどさんのこの「うまくならなさ加減」をとことん愛してたりもするのよ。工夫のないのが持ち味っつーか。
 そしてそれはえんどさんのデッサン狂いまくりの独特の絵柄だからこそ楽しめるのだと言っていいのだ。『ついでにとんちんかん』のアニメは、かえってデッサンが修正されて、フツーの絵になっちまってたんだよなあ。
 蛭子能収や渡辺和博をクリーンナップするようなもんじゃん。わかってないやつって、ホント多いよ。


 マンガ、つのだじろう『マンガ日本の古典32 怪談』(中公文庫・620円)。
 原作はもちろん、日本を愛し、日本の変貌を嘆いたジョージ・チャキリス……じゃなくて、ラフカディオ・ハーン(すんません、ベタなギャグで)。

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01月28日(月)
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