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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ヒメ様ご出座/アニメ『七人のナナ』第1話/『トランジスタにヴィーナス』3巻(竹本泉)ほか
3,「お、男だよっあんたは男だよ〜っ!! 煮えてるよ〜っ!! 煮えたぎってる!! オオオ〜ッ!!」
……男だとなんか煮えるみたいです。
つくづく、アホとしか言いようがないが、これって充分、「トンデモ本」ってことにならんか?
そのほかにも、「ゴルゴは何発タマを撃ったか」とか「ゴルゴは何回拷問を浮けたか」とか「ゴルゴは何回笑ったか」とか、ホントにこんなん調べてなんになる、と言いたくなるようなシャーロキアンぶりである。となると、いわゆる「粗探し」も結構あって、「人に背中を向けない」はずのゴルゴが、背中をポンと叩かれるシーンを収録するとか、なかなか意地悪なチェックもしている。
それにしても、ここまで綿密(って言っていいのか)なデータを作っていながら、初期の『ゴルゴ』の脚本を多数書いた小池一雄のインタビューが無かったり、ちょっと腑に落ちない面も多い。……やっぱり、小池一雄とさいとう・たかをって、仲違いしたのかなあ。
高倉健主演の映画版がどうしてあんな駄作になったのかをさいとうたかを自身が「脚本を勝手に改竄された」とインタビューで答えていたのも興味深い。クレジットにはさいとうさんと、さいとうプロのK・元美津の二人の名前しかない。なのに脚本が似ても似つかぬものであったとしたら、それはいったい誰の仕業であるのか。
似たようなことは、同監督の『人間の証明』のときにもあり、抑制の効いた松山善三の脚本が、実際の映画では饒舌なシマリのないものにやはり改竄されていたのだ。この映画では、ラストシーンで松田優作が「母親っていったいなんでしょうね」と言わせてくれと頼みこんで、一応撮影はしたがカットされた、という経緯も語られており、どうも「東映」という映画会社自体、現場での脚本変更を実に安易に行っていたフシがある。
黒澤明が『トラ!トラ!トラ!』を東映で撮影しようとしたとき、スタッフのその余りの杜撰な仕事ぶりに切れて、それが「黒澤明ノイローゼ」の噂につながっていったことは有名である。そのせいで、『トラ!トラ!トラ!』の監督は途中で黒澤監督が解雇され、深作欣二・舛田利雄にバトンタッチさせられるという事態にまでなった。黒澤監督が東宝以外で仕事をしたことは一度や二度ではない。大映でも松竹でも映画を撮っていたが、ここまでのトラブルを起こしたことはついぞない(松竹では『白痴』の「フィルムをタテに切れ!」事件があったが、映画自体はちゃんと完成させている)。そう考えると、やはり「東映」という会社の映画製作の体質自体にいろいろ問題があるとは言えまいか。
『ゴルゴ』から話が逸れたが、軍事・兵器・世界情勢に通暁したミリタリーマニアをブレーンにつけるくらいの態勢を取らないと、『ゴルゴ』の実写化って、難しくはあるまいか。さいとうさんが言うように、「砂漠の中を裸の銃を持ってウロウロする」アホなゴルゴを見せられるのは閉口なのである。
マンガ、竹本泉『トランジスタにヴィーナス』3巻(メディアファクトリー・580円)。
和田慎二の勧めにもかかわらず、なかなかエロに行かない竹本泉の、今んとこ一番エッチ度の高いマンガ(^o^)の3巻目。
カラーページなんか、乳首見せてないだけでほとんどイーナスのフルヌードばっかりなのに、なぜ思いきりが悪いかなあ。まるで出し惜しみしている元アイドルのようではないか。
まあ、イーナスも17歳以下の女の子には手を出さないと決めているようだし、一応、モラルはあるってことなのかな。……あったって、マンガだから関係ないよな。
しかし、これだけ美少女キャラを描ける竹本さんの作品が、一度もアニメ化されてないとはどういうわけだろう(『あんみつ姫』は除く)。ゲームのアニメは本人も作ってるんだから、アニメ化に反対してるわけじゃないと思うけどなあ。確かにほとんどの竹本作品、作風はほのぼのしてて、ある意味、起伏に欠けるストーリー展開だから、『あおいちゃんパニック』とかがアニメにしにくいのはわからなくはない。
けど、『さよりなパラレル』やこの『ヴィーナス』なんかは結構アニメに向いてると思うんだけどなあ。
特に今巻の『少女の園』編、キューネフ姉妹やギャウコズ先生、人気出ると思うんだけど。
01月10日(木)
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