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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■誰かあの飛行機に「テロチルス」と仇名をつけたやつはいないか(^_^;)/『あずまんが大王』3巻(あずまきよひこ)
 マンガ、あずまきよひこ『あずまんが大王』3巻(メディアワークス・714円)。
 さりげない女の子のカラダの線をリアルに描ける点では、今、日本一のマンガ家(^^*)、あずまきよひこの最新刊。
 どうも、私の世代では「あずまんが」と聞くと、どうしても『アズマニア』を連想して、「吾妻ひでおのことか?」とか思っちゃうのだが、「ともかく徹底的に女の子がかわいい」という点では共通項があろうか。
 表紙絵は、私のイチ押しの、一見クールに見えるけれど、実はただの引っ込み思案で、大の猫好き(だけどなぜか猫には嫌われちゃう)、ファンシーグッズ大好きな、背が高くてロングヘアー、超巨乳な美人、榊さんのニット姿。……なんだか男の妄想を絵に描いたような(絵だってば)キャラだな。
 4コマが主体だけれど、間にたまに入る短編スペシャル、「榊さんの初夢」とかが面白い。
 よくわからないが、12歳だけれど頭がよいので飛び級してきた高校2年生のちよちゃんちは大金持ちなのである。
 榊さん、お年始にちよちゃんちに来るのだが、お手伝いさんはペンギン、お父さんは多分猫である。でも立って歩くし、妙に平べったいしヒゲは生えてないし、ホントのところ何なのかよく解らない。
 喋ってることもよく解らなくって、「一緒に夕食でもどうかね? 赤いものもはいっているが」と、なぜか赤いものにトラウマがあるらしい。……こういう「不条理をトラウマに絡めて描く」感覚も吾妻ひでお的だ。
 クラスの担任のゆかり先生が、美人なのにグータラで、生徒のことなんてまるで考えてないってのはいしいひさいちの藤原先生の影響かな。「あーいいわよ好きにして。生徒の自主性をそんちょーとかゆーので」。……セリフだけ書き出したら、本当にそっくりだな。
 完全にオリジナルなギャグなんてのはそうそう作れるものではない。でも従来のギャグの語り口を変えて今の読者にウケるようにし立てるのは、必ずしも手抜きではあるまい。パロディから出て来たとはいえ(多分エロも描いていたのであろう)、あずまきよひこの活動は、もう少し評価してあげてもいいのではないか(相原コージなんかが、あがいているのが見える分、逆に笑えなくなってるのに比べると遥かに面白いし)。

09月12日(水)
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