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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■変と変を集めてもっと変にしましょ/『コミックマスターJ』7巻(田畑由秋・余湖裕輝)
 あだち充は現在の少年エッチマンガの代表者であろうが(あ、ファンの人、石投げないで)、あだち充のファンでなおかつ石井隆のファンでもある、なんて人はそうそうおるまい。
 少年エッチマンガの少女はたいてい童顔で、だけどボディーラインはオトナという、ロリコン+マザコンの両要素を備えてるんだよね。この相反するように見える二つの好みが並存してるところが、日本人のモラトリアムな性癖を表してるように思う。
 つまり「オトナになりたいけど、コドモのままで甘えてもいたい」ってことだね。女性にとっては気持ち悪いかもしれないけど、今の日本人の男は、みんなそうなんだから。
 昔の日本人はそうでもなかった、というより、現実の女にそうそうナイスバディーの巨乳がいなかったから、マンガにだって、現実感のある女って出てこなかったんだよね。この辺のことは夏目房之介さんも「記号的なチチの時代」として評論してた。手塚治虫の色っぽくないヌードとか、横山光輝の描き慣れてないヌードとか(^^)。
 でも戦後、子供たちに栄養が行き渡るにつれて、日本人が追い求めても求められなかった「童顔+巨乳」がある年を境に爆発的に流行することになる。
 そう、あの「アグネス・ラム」の登場した昭和50年。この年を私は「巨乳元年」と呼ぶ。
 それ以前にもこの「童顔+巨乳」の資格を満たすアイドルはいたんだよね。例えばアグネス・チャン。けれど彼女は「ムネがでかいと売れないから」と、サラしを胸に巻かされてた。アグネス・ラムのブレイクで、ようやくアグネス・チャンも水着になれたということを考えても、アグネス・ラムがエポック・メーキング的な存在であったことは間違いないのだ。そしてついに純然たる日本人巨乳アイドル、「榊原郁恵」「河合奈保子」「柏原芳恵」らが生まれる。この系譜が、イエローキャブのアイドルたちを経て、今の優香あたりにまでつながってるわけだね。
 そしてマンガ界にもその影響は大きく、やはりエポック・メーキングな一つの作品を生み出すことになる。
 ハイ、もうわかりましたね。
 そうです。高橋留美子『うる星やつら』の登場です。
 ビキニの鬼娘キャラが「ラム」という名前でなかったら、果たしてあれだけのブレイクをしていたかどうか。『うる星やつら』の初掲載は昭和53年で、「ラム」と聞けば自然と誰もが「アグネス・ラム」を連想していた時代だからこそってことがあるんですよ。
 『うる星やつら』のブームがオタクブームを牽引していったことを考えると、アグネス・ラムなくしてナウシカもベルダンディーもアヤナミもあり得なかったという暴論も成り立つのであります。

 あ、いかん。
 『コミックマスターJ』の話と全く離れてしまった。
 \(・_\)今までの話は (/_・)/置いといて。

 今回、明らかに「富野由悠季」と判るアニメ監督が出てくるのだけれど、初めて読む人は「ホントに富野監督ってこんな人?」と驚くかもしれない。
 なにしろ、初対面のマンガ家に「君、気持ちいいS○Xしてるぅ?」って聞くヤツだし。(;^_^A
 でも、これ、『ブレンパワード』作ってた時の実話らしいよ。
 そう言えば、昔、『機動戦士ガンダムU 哀・戦士編』の初日舞台挨拶で、富野監督がいきなリ「学生さんは朝からアニメなんか見に来ないで、帰りなさい」と説教し始めたことがあって、面食らったっけな。
 で、あとは延々と「二作目が作られても三作目が作られるとは限りません、みなさんの応援次第です」ってことを喋り続ける。おいおい、さっき「帰れ」って言った相手に向かって「応援してね」ってどういう了見だ、と笑っちゃったね。
 あんまり驚いたんで、一緒に挨拶に来てた安彦良和がなに喋ってたか全然覚えてないぜ。
 いや、いいんだよ、変人で。
 変人でなきゃ、いい作品だって生み出せないし、政治家にもなれまい(^^)。
 あ、しまった。全巻揃えた『∀ガンダム』、まだ最終回まで見てないや。

07月11日(水)
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