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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ハカセ登場!/『カムナガラ』1・2巻(やまむらはじめ)ほか
四月の休日に福岡市総合図書館で、羽仁進監督の文化映画の上映があるのでお誘いである。
ついでに最近の某さんや某さんなど、共通の知人のウワサ話を、いろいろと脚色を交えて伝える。
「○○さんは実は○○○○、○○○○○○○、○○○○○ですよ」
「えええええっ!?」
「しかも○○さんは、○○○○○○○、○○○○○○○○ですよ」
「えええええええええええっ!?」
「人生いろいろありますねえ」
なんだか私や女房に大して事件がなくって平凡なのが申し訳ないくらいだが、そういうのがかえって他人からは羨ましがられるものらしい。羨ましがられるくらいならいいんだが、世の中には更に僻んでイヤガラセしてくるやつもいるから始末に悪いんだよなあ。
マンガ、波津彬子『雨柳堂夢咄』8巻、読む。
作品の出来にムラのあったこのシリーズも連載十年を迎えると安定してくる。よく連載が長引くとマンネリ化してつまらなくなるのではないか、と思われがちだが、基本的にこういう百物語形式の怪談は、そのマンネリを楽しむものなのである。構造そのものを変えてしまうとかえってつまらなくなるので、もうへたにあの贋作師など出さずに、毎回、別の妖怪・幽霊を出していった方がいい。
『むさし野』などは小泉八雲の怪談・奇談の中で語られても構わないほどの名編。いくつかの別の話が一つの話に収斂されていくパターンは、岡本綺堂や都筑道夫も使っていた手だが、これまでこのシリーズにその形式が使われなかったのが不思議だ。
マンガ、やまむらはじめ『カムナガラ』1・2巻。
表紙絵とタイトルに惹かれて殆ど中身を知らずに買うがなかなかの拾い物。
タイトルの「かむながら」、「神であるままに」とか「神の御心のままに」という意味の古語である。この手の神道の知識ってのは一昔前だとあまり知る人もなかったので、私のようにちょっとかじったことのある程度の者でも、そこそこ薀蓄を傾けて威張って見せることもできたんだが、最近は若い子でも専門的な知識を持っている人が増えちまって、ボロを出しちゃうことも多いのだ。
参っちゃうよな(^_^;)。
異世界からの侵略者とそれを迎え撃つ「剣の一族」、ただし主人公は前世の記憶を失っており、自分の能力に気づいていない、という基本設定はまあフツーだ。しかし、その記憶を失っているがゆえに自らの使う剣を制御できず、右腕を失ってしまう展開がショッキングである。
主人公が片腕なんて、最近のマンガじゃ差し障りがあってなかなか描けなかったからなあ。作者も編集部も、本気で描こうとしてるんだってことがよく解る。ちょっと暗めの展開になりそうだけど、10巻、20巻と続いていく大河ロマンになりそうな気配である。
ヒロインの武弥香奈多ってやっぱりタケミナカタもじってんだろうな。んじゃ、タケミカズチは誰なんだ?
03月25日(日)
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