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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■だから自分の立場に置き換えて考えてみろってば/『戦国自衛隊 関ヶ原の戦い』
しかし私は本当に分からないのである。「伝統」とやらに拘っている連中は、自分たちの主張が、天皇家を途絶えさせる原因となりかねないことに、本当に気付いていないのだろうか? 側室制が取れない以上、長子相続制を取る以外に、天皇家を存続させ得る方法はないことは自明だろうに。だからこそ、男系論者は、馬鹿でないとすれば、「裏」があると考えざるを得なくなるのである。まあ馬鹿なんだろうけれど。
ネットを散策してみると、「このめでたい出来事と、皇室典範改定問題とは切り離して考えるべきだ」というマットウな意見も多い。けれども、この問題を過熱化させてしまったのは、まさしく「男系」に拘った馬鹿どもだという事実は、指摘しておいた方がいいと思うのである。
全く、馬鹿には勝てねえ世の中だよ(タメイキ)。
妻が体調を崩して寝込む。
仕事の帰りに、電話を入れてみたら「今日は父ちゃんとこに行ってない」と言うので、いったいどうしたのかと聞いてみたのだが、体のどこがどう悪いのか、何が原因なのか要領を得ないのもいつもの通り。
「風邪か? 熱はあると?」
「ない」
「喉は?」
「痛くない」
「じゃあ、どこがどう悪いんだよ」
「なんか知らんけど体がだるいと」
「病院には行ったと?」
「行かん。お金ないもん」
「知らせてくれればお金のありか言うのに!」
箪笥貯金ではないが、家の貯金箱に一万円くらいはあるのだ。と言うか、たとえお金があろうと、しげはこういうときは病院に行くのを億劫がって、いつも症状を悪化させてしまうのである。学習能力がどうしてこうまでないのか、もう全く理解できない
一応、具合が悪いというのは本当らしいので、栄養ドリンクと胃腸薬を買って帰ることにする。
「他になんかいるや? 飯はなんか食べたとや?」
「今日は何も食べとらん」
「何で食べとらん! それが原因やろうもん! 栄養が足りんで、抵抗力がなくなっとうったい」
「……そう?」
「お前、無理してダイエットしようくらい思いよろ?」
「……」
図星のようである。そう言えば、おとといとさきおととい、二日連続で映画を見に行った時に、しげはやはり二日連続でオムライスを注文し、ペロリと平らげていたが、多分あれで体重が少しリバウンドしたに違いない。それで慌てて絶食しようとしたのだろう。急な断食は百害あって一利無しである。たとえ食事を制限するにしろ、少しは食べておかないと体に毒だ、なんてことは常識だろうに、これだから馬鹿は……。
「じゃあ、飯ば買って来てやるけん。駅弁とほか弁、どっちがいいや?」
「ほか弁」
ちょうど一週間限定で「牛すき弁当」が安かったので、それを買って帰る。肉好きのしげが肉断ちをするとどうなるかってあまりにも結果が明白で、あまりしげに同情する気が起こらないのである。
『DRAMA COMPLEX』枠で、『戦国自衛隊 関ヶ原の戦い』後編。
何と監督が、かつての劇場版『戦国自衛隊』を撮った斎藤光正である。自作をリメイクするとは、まるでセシル・B・デミルのような、ってそれほどの大監督じゃないけど(失礼)。
けれど、前・後編と続けて見て、これは新・旧の二本の角川映画版より、はるかに面白いと思った。
原作の半村良が述懐している通り、この作品のアイデアは、斬新ではあったけれども陳腐である。矛盾した言い方だが、つまり、作者が思い付いた段階で、「これはほかの誰かが思い付いてもおかしくない」ということに気が付いたということである。言わば原作小説は、作者が「早いもん勝ち」の感覚で、小説というよりは殆どシノプシスに近い感じで一気に書き上げたごく短い作品なのである。半村良は、あとで全面的に書き直すつもりだったらしいが、結局その夢は果たせず、物故してしまった。せめて最初の映画化の時に、改稿してくれたらよかったのにと、意外に早かったその死が悔やまれる。
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02月07日(火)
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