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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■なーいないない金がない/『鉄人28号 皇帝の紋章』3巻(横山光輝・長谷川裕一/完結)
 もともと、「ありゃヘンな脚本だったよなあ」って意見じゃ一致してるんだから、絡んでくる必要なんてないのに、勝手に私が「井上脚本を擁護している」なんて思いこんだ時点で大勘違いなんである。だから、「困ったなあ」と書いたのに、全く、鈍感もここまで来ると罪である。
 カトウ君はカトウ君で、自分の主張は全部「主観」と逃げを打って(これがどれだけ人を馬鹿にしてるかってことに気が付いてるのか?)、しかも「けんちんさんがあまりにも『井上氏の響鬼以外の活動』を引き合いに出してくるからです」とかデタラメ書きやがるし。そりゃ先にカトウ君がやったことだってーの。「響鬼以外の活動」を想定してなきゃ、どうして「井上脚本だめだ」と口にできるかね? 自分の言葉が何を意味してるかまるで理解しちゃいない。「リンク貼るな」なんて妙な正義感まで発揮するし、「何かにハマることでモノが見えなくなっている」典型だ。
 カトウ君が私にぶつけてきた言葉は、全部カトウ君自身に帰せられるものであって、結局カトウ君は「自分はこんなにイタイやつ」だってことを告白しているに等しい。彼が名指ししている「けいちんさん」というのは私のことではなくて、彼の妄想の中にだけいる存在しない私なのである。全く、鏡に向かって文句ぶつけてどうするかね。
 カトウ君のおしゃべりを聞いていると、「ああ、この子はずっとこうやって一人相撲ばかり取ってきたんだなあ」とそぞろ寂しい気分にさせられてしまうが、まあ、オタクが辿る道はだいたいこうしたものなのである。
 グータロウ君も、カトウ君も、一応『響鬼』を愛しちゃいるんだろうけれども、押し付けがましい愛は(押しつけてないと口にするのが一番押し付けがましいのである)大きなお世話でしかなく、相手からは鬱陶しく感じられるだけであろう。まあ、番組は番組で、ファン同士の諍いなどどこ吹く風とばかりに超然とそこにあるばかりだろうがね。

 しげが、「グータロウさんとケンカするの?」とハラハラしているが、おたがい四十を越してそんな体力気力はとうに尽きてるんで、このへんで「もういいよ」に流れるよ。それでも何かしらシコリが残るんじゃないかと心配しているようなのだが、たかがテレビ番組のことでそんなことになるほど私はバカではない。向こうはどうか知らんが(笑)。
 我々はもう、大切なこともそうでないことも、たいていのことは一晩寝れば忘れるようにできているので、しげの心配は杞憂だろう。老人力じゃないが、過去のことに拘らなくなるってことを、年取ることのプラス面だと考えるようにしよう。それってつまりは自然にオタクではなくなってしまうってことだがね。


 マンガ、横山光輝原作・長谷川裕一漫画『鉄人28号 皇帝の紋章』3巻(完結/講談社)。
 発売されて随分時間が経ってるんだけれども、ようやく入手。ネット注文もできない品切れ状態だったんだけれども、手に入れてみれば初版だよ、これ。売れ残ってたわけじゃなくて、いったん返本されたのがまた書店注文で取り寄せられたようだから、売れてるんだか売れてないんだかよく分からないのである。部数あまり出してないことは間違いないな。くそ。
 ギャロン、ギルバート、ケリー、そして最後の敵はやっぱりロビー。紋章を巡る戦い自体は第九話でいったん終わり、フランケン博士は劇的な(本当に劇的な!)退場を見せ、博士の「遺産」はアリスに受け継がれる。しかしそれは物語の終わりではない。
 アリスが背負わされた「運命」の決着、そして“意志を持つロボット”ロビーの語る「ロボット戦争」の真実。エピソードが連続していた前巻までと違って、やや散発的な印象になってしまったが、これぞ「正しいロボットマンガ」という印象は揺るがない。
 『鉄人28号』の物語が、今、なぜ語られなければならないか、その答えは、今は亡き金田博士の言葉に集約されている。


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09月08日(木)
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