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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■無責任賛歌事始/『エマ』6巻(森薫)
 先週の一位はこれはもう、予想通りの『NANA』の快進撃なのだけれども、初日・2日目の成績だけで動員約39万6000人、興収5億3600万円と、『世界の中心で、愛をさけぶ』並の好スタートだそうな。『セカチュー』がカップル中心に幅広い層に受けていたのに比べて、『NANA』は殆どの客が女子中高生だから、狭いターゲットをよくぞ動員したものだと感心する。しかも彼女たちの殆どがオタクじゃないのだ! 私のような中年男は、子供映画を見に行くよりも足を運びにくい。劇場に一歩足を踏み入れた途端に女子中高生の冷たい視線に晒されるかと思うと……。私がM男くんだったらそれもまた甘美な味わいなのかもしれないが、やっぱそっちの特性は私にはないようだ(笑)。これなら三ヶ月から半年くらいは上映しそうだから、人けのないレイトショーで見に行くことにしよう。
さて、不安と期待の『仮面ライダーヒビキと7人の戦鬼』であるが、『室井慎次』に継いで3位の登場は素晴らしすぎる成績である。動員が23万8000人、興収2億7700万円で、昨年の『剣(ブレイド)』よりも二割増しの好スタート。これで二週目以降も客足が落ちなければ、最終的に12億円くらいのヒットにはなりそうだ。『ハガレン』と違って、オタクや腐女子以外にも親子連れの客を見込めるから、達成不可能な数字ではないと思う。それにそういうフツーの家族は、ネットで『響鬼』が叩かれてる状況なんか知らないだろうしな(笑)。
 それにしても『響鬼劇場版』公式サイトのコメント欄はまた大変なことになっている。「30話の乱」と言ってもいいんじゃないかってくらいに荒れまくってるが、「30話にあまりに腹が立ったから、映画は見ません」とか「もう子供に『響鬼』は見せません」とか「DVDは29話までしか買いません」とか、そんなことを表明してどうするの?という常軌を逸したコメントが続出している。こんな連中の肩を持とうってんだから(持つつもりはないんだろうが、結果的に賛同を示しているのと同じことになっちゃってるよう)、グータロウ君もカトウ君も全くわからんちんなことだが、まあ、「惚れたが因果」だから仕方ない。でも、オタクにはあまり熱くなったりムキになったりしないで、一歩引いてモノを見る視点も必要だよ、ホント。


 ここんところ、また少しずつ「エンピツ」のアクセスランキングが上がってきていて、50位前後に位置している。毎日、300人近くの人が覗きにいらっしゃっている勘定だ。もっとも、最近は「積木くずし」関連の検索で来られる人が何十人もいらっしゃるから、実質しょっちゅう来られている方は、100人くらいのものであろう。「友達100人できちゃった」ってとこだろうか(笑)。でもそろそろパソコンの向こうのお客さんの顔が「見えなく」なってきてはいるのだ。
 五年前の日記を読み返したりしていると、「今日は20人もお客さんがいらっしゃった」とか書いている。私にイメージできるのはこの程度の人数で、まあそれくらいなら、こんなシロウトが好き勝手書いてるだけのサイトを覗いてやろうなんて奇特な人もあろうなと納得できなくもないのである。
 時々、更新が遅れたときに、見知らぬ方から激励のメールが届いたりして、勇気付けられたりすることがある。私自身は書いてる内容に対してどんな批判や反論をされても構わないと思っているのだが、思いもよらず、賛同を示されるとかえって恐縮してしまう。
 いったい私の書く文章の内容にどれだけ説得力があるのだろうか? 自分ではできるだけ客観的かつ冷静に努めているつもりではあるのだが、世間サマを見渡してみれば、「私は冷静です」と言ってる人間が本当に冷静だったタメシがない。鏡に映さない限り、自分自身の姿が一番見えない、というのはどんな知恵者と言われる人であってもその通りである。いや、「知恵者」なんてものは存在しない。当たり前の話であるが、人間はラプラスの悪魔にはなれないのだ。全ての人間は等しく愚か者である。この事実を認識できずに「全てを見通し真実を語れる」などと公言すれば、それはただの傲慢でしかない。

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09月07日(水)
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