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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■だから酒税は今の十倍でも構わないって/『戦国自衛隊1549』Vol.1(半村良・福井晴敏・Ark Performance)
 笑っちゃったのは、タイムスリップした的場が、すっかり戦国時代に染まっちゃって、喋り方まで時代劇口調になっちゃってること。「戦国の者共よ、これが我が意の声と知れ」「我が想い、どうやら天も関心事らしい! 事は成った!」「久しいな、鹿島」とか、気取り過ぎである。映画もこんな調子なのかね? まあ、超大作映画かなんかと勘違いしないで、B級SFを楽しみに行くつもりで見に行きゃいいかな、ってな印象なんだよね、これは。


 エコ缶さんの練習に参加するので、しげは夕方から外出。
 ひとりのんべんだらりとしていたら、父から電話がかかってきた。「明日から入院するぜ」と言うので驚く。
 「六月からの予定じゃなかったんね」
 「早めたったい。お客さんで、仕事ば続けろって言わっしゃる人もおるけん」
 「姉ちゃんは、店はどげんするて?」
 「さあ。別にやめるとは言わんごとなったけん、続ける気やなかか?」
 なかか、って、ちょいとアンタ。こないだまで店をたたむのなんのと騒いでたのはどうなったんだ、と、ガクッと来たけど、要するに父も姉も仕事は続けたいのである。ちょいとお互いの言葉の“かけがね”が外れかけちゃったんでゴタゴタしたけど、本来、ケンカなんてする必要はなかったのだ。
 まだお互いのシコリが解けたわけではないようなので、予断が許される状況ではないのだが、タダで散髪できなくなるのは経済的に結構イタイので、もちっと店は続けていてほしいのである。
 ともかく明日の早朝から入院ということなので、荷物運びをしげに手伝わせることを約束して電話を切る。
その直後に、また電話。タイミングよく、今度はしげからだった。今しがたの電話の内容を伝えて、父の入院を明日手伝ってくれないか頼む。
 「ああ、それ、ちょっと無理かも」
 「どうして?」
 「今からよしひと姉さんを北九州まで送っていくことになったから」
 「なんでまた?」
 「今日、コンサートで博多に来てたんだけど、そのあと飲んでて終電逃したって。帰りは早くても3時は過ぎるから、朝起きるのは無理」
 父の手伝いがなくとも、もともと朝起きて私の弁当を作ったりするのは日課だったのだが、それもできそうにないとか。とんだ大迷惑だが、確かによしひと嬢を夜の博多の街にほったらかしとくわけにはいかないから、送ってやらなきゃならないのは仕方がないことではある。しげにしたところで断れる状況ではないことは分かるのだが、どうも釈然としない。いざとなっても何とかなるって甘えた感覚がよしひと嬢に全くなかったと言えるだろうか、ということである。
 だから酔っ払いは、といつもの私の言い分を繰り返すことになってしまうのだが、「酒に呑まれる」タイプの人間がなぜ酒を飲むのか、これが私にはどうにも理解できないことなのである。言っとくが私だって昔、大学時代にゼミの宴会で酒を飲んで乱れちまったことはある。しかしそれで自分には酒を飲む資格はないと気づいたから、それ以来、一切酒は飲んでないのだ(挨拶代わりに舐める程度はある)。病気になる以前から、私は禁酒してるんである。
 なんかホントに酒飲みの常識は狂ってるよなあと思うのは酒を過剰に摂取すれば中毒症状を起こす薬物と同等のものだという認識に欠けていることだ。飲酒を禁止できないのは、これが既に社会的に廃絶することが不可能なまでに蔓延してしまっているからに過ぎない。ヘタに禁酒した場合、どうなるかはアメリカの「禁酒法」時代、マフィアの暗躍を許してしまった事実が証明している。

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05月29日(日)
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