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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■人間嫌いなわけではないのですが/『新暗行御史』第十一巻(尹仁完・梁慶一)
 親戚の結婚式じゃなければ平気か、と思って、知り合いの結婚式に出たことも何度かあるのだが、既に私には「式」そのものに拒絶反応が出てしまうようで、熱は出る、動悸は激しくなって、吐き気はする、PTSDと言ったのは別に誇張でもなんでもなくて、本当に体調が悪くなってしまうのだ。リクツで割り切れるものではないので、治療のしようがない。ひたすら「自分のようなものがこんなところにいていいのか」って強迫観念が頭の中に広がって、立っていられなくなるのである。
 今だからもう言っちゃうけど、よしひとさんのお父さんのお葬式に出た後で体調崩したのも実はそれです(笑)。焼香だけでさっさと帰ったから、たいして響かんだろうと思ってたんですが、判断が甘かった。あのときは関係各位にご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
 もちろん結婚を祝いたい気持ちはあるので、ハカセの結婚式にも時間の余裕ができるなら出席したいし、仮に体調崩しても翌日も休日なんで静養できそうではあるから何とかなりそうな気もするのだが、それでも滞在は2時間が限度だと思うので、お色直しは一回くらいだったらありがたいなあ。ハカセはメンバーの日記もちゃんと覗いてるって言ってたから、ちょっと注文つけとこうかな(笑)。
 ……いや、ホントに回数減らされたら困るけど。

 意外や意外、ハカセは毎日買い物もすれば、食事もきちんと朝晩自分で作っているそうで、しげよりよっぽど普通の主婦している。漢字や日常語を知らなくても、生活手段知ってるほうがありがたいわなあ。
 私も人並みのことしかしげには要求してないんだけど、なんとか二月近く続いていた弁当作りもそろそろ朝寝坊で時々忘れかけてきているのである。洗濯やゴミ捨てなどの家事も、まるで実行に移さない。「トイレに紙を貼って忘れないようにする」って言ってたくせに、案の定小さな紙を「貼っただけ」で安心してしまい、肝心の家事をすること自体を忘れてしまっているのだ。私から「洗濯忘れてるぞ」と言われて初めて動くのなら、結局はこれまでと変わりがない。
 なかなか人に言っても信じてもらえないのだが、しげの健忘症は、家事を始めた途端に都合よく発動するらしく、白昼夢や妄想も併発して、全て中途半端に終わってしまうのだ。例えば台所で食器を洗っていても、疲れてくると健忘症のスイッチが入って全部洗った気になってしまい、途中で作業を放棄して寝てしまうのである。目の前にまだ洗ってない食器があるだろう、と突っ込みたくなるのだが、その食器が「見えなく」なるのだ。おかげで洗い場にはまた小バエが発生し始めてしまった。
 「やれ」と言われた次の瞬間に「やった気になる」のでは、処置なしである。昼間グーグー寝ていれば、家事なんてできるはずがないのだが、どうして「やった気になれる」のか、どうにも納得ができない。根本的に心がどこか壊れているか脳に疾患があるのかもしれないと、私もしげ自身も、そこんとこを病院にもきちんと診断してほしいのだが(しげが単なる虚言症であるという可能性も含めて)、もう一年以上通院しているというのに最近はまるで進捗が見られない。面談してお話を聞いてそれで終わりってのは何なんだろう。
 最近はやっぱり医者を変えたほうがよかないかとも感じているのだが、そうするとまた薬をもらえるようになるまでに手間がかかり、診療費がかさむことにもなるらしくて、踏ん切りがつかないのである。こっちはしげが家事ができるようになればそれだけでいいんだけど。


 マンガ、尹仁完原作・梁慶一作画『新暗行御史』第十一巻(小学館)。
 曼陀羅華の鍼を打ち、過去の幻想の中を彷徨う文秀(ムンス)。夢の中という設定で、これまで語られた物語の間隙を補完する形で、山道(サンド)が文秀に付いて行く決心をしたエピソードなどが描かれる。しかし、ファンの最大の関心を引くのは、待ちに待ってた“聚慎滅亡”の顛末を描くことになる「快惰天戦」のエピソードだろう。

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05月23日(月)
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