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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■宮崎駿監督、栄誉金獅子賞/映画『きみに読む物語』ほか
 身分違いの恋を糾弾するヒロインの両親は、娘と口喧嘩はするけれども、殴って言うことを聞かせようとかそんな暴力的な態度は取らない。男に対してはそれこそ何一つ文句を付けないので、差別的なくせに紳士的なのである(^o^)。戦争の描写もおざなりで、男は親友を亡くして、これが男のトラウマになるとか、後の展開に尾を引くのかなと見ていたら何にも触れない。ドラマ展開としては友達死に損なんである。
 まー、つまりはこれ、レイティングを気にしてヤバそうなシーンなんて最初から作ってないんだね。製作者が本気で映画作ってないことがようわかりますわ。「こんな映画作りをしちゃいけない」という見本みたいなものだ。昨日の『オペラ座の怪人』もひどかったけれど、これまた輪をかけてひどい。既に今年のワースト映画の筆頭である。
 それから後もご都合主義の連続で、いったんは別れた二人、それぞれに愛人や婚約者を作るんだが、再会したとなるといとも簡単に主人公たちのために文句も言わずに身を引いてくれるのである。んなアホウな展開があるかい。でも、主人公たちの愛と別れに涙してる客もやっぱりいるんだよねえ。私もトシ食って涙もろくなってるけどね、さすがにこんなクズ映画で泣けるほど自己陶酔に浸る人生は歩いてきてません。「純愛映画」なんて銘打ったもので出来のいい作品なんて殆どないんだから、そんなん見て妄想に浸って時間を浪費するんだったら、現実に自分自身の恋の道を真剣に考えましょうよ。
 老人役のジェームズ・ガーナーとジーナ・ローランズが熱演しているだけに、なんか悔しくすらあるのである。


 帰宅して、録画しておいた木曜ドラマ『富豪刑事』第五話「ホテルの富豪刑事」を見る。録画してまで見なきゃならんのかと言われそうだが、もう私は自暴自棄である(^_^;)。
 焼畑署管内で長らく対立・抗争を続けている暴力団、竜神会と不知火組。
 抗争激化の果てに、ようやく双方が手打ちを行うことになったのだが、何がきっかけで再び危険な事態が勃発しないとも限らない。そこで手打ち式の成功を願う神山署長(西岡徳馬)は、暴力団を担当する四課の課長・大橋警部(大和田伸也)に応援を依頼する。しかし実は、彼と鎌倉警部(山下真司)とは、お互いをライバル視する間柄にあった。
 今回の事態になんとしても捜査係だけで対処したいと考える鎌倉警部。しかし、100人近くの暴力団員が宿泊するホテルや立ち寄りそうな場所の全てに部下を配置するには、少なく見積もっても三千人の捜査員が必要となる。捜査係の面々がすっかりお手上げ状態で頭を抱えている中、またまた神戸美和子(深田恭子)がとんでもないアイデアを提案した。
 一つの大きなホテルを除いて、管内のホテル・旅館の全てに署員の家族を予め宿泊させ、暴力団員を泊まれなくする。結果として暴力団員たちは残る一つのホテル、美和子の祖父・喜久右衛門(夏八木勲)がオーナーであるエンジェル・ホテルに宿泊せざるを得なくなるが、それなら少ない捜査員でも充分監視ができる。ほんの数億円の支出ですむ、と美和子は微笑む。
 いつものように鎌倉警部以下は呆れはてるが、いつものように神山署長のプッシュで美和子の案は採用され、ついに手打ち式の日を迎える。エンジェル・ホテルに現れたのは、不知火組組長・水野(寺田農)たちと、若頭の新谷(ガッツ石松)に付き添われた竜神会会長・福本(細川俊之)たち。しかし、いよいよ手打ち式の直前に、一般客は全てシャットアウトしたはずのホテルに、アメリカの大富豪・ジョーダン(マイケル・ゴインズ)夫妻がやってきてしまった。そして焼畑署署員たちを嘲笑するかのように、二つの殺人事件が起きてしまう……。

 ゲストの役者だけは今回かなり豪勢。ホテルの支配人役で小木茂光さんも出演している。よく知らんけど、スピードワゴンというコメディアン二人組もチンピラ役で。でもこのあたりは殆ど使い捨てみたいなチョイ役である。楽しそうに被害者を演じている細川俊之はまだしも、たいした見せ場もない寺田農など、わざわざ有名どころを使わなきゃならなかったのかとアタマの上に疑問符がぽこぽこ浮かんでくる。使うんなら使うんで美味しいシーンとか用意してやるのが役者に対する礼儀ってもんでしょうに。

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02月10日(木)
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