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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■勘違いの悲喜劇
最初は三つしか診断ができなくて、そのときは総合ランキングが1、其ノ他、2、藤原、3、鴉丸、4、しげ、5、加藤、6、信也、の順だったのだが、全部の診断結果を電卓で無理矢理総合したらこういう結果になった。恋愛ポイントが著しく低いにもかかわらず、カトウ君が堂々の1位である。
要するに「姓名判断」だから、科学的根拠は全くないのだが、それでも加藤君が「カネ」と「人付き合い」で他から抜きん出たりしてる結果が妙に現実とクロスオーバーしていて楽しい。貢ぐために懸命に稼ぎそうだもんなあ、加藤君。
哀れを極めているのが信也君であるが、思えらく、彼のご両親は、姓名判断なんか何も考えずに名前を付けたのではなかろうか。できればこんな結果など何の意味もないと笑い飛ばしていただければいいと思うのだが、それにしてもどうしてこう占いというものは現実と類似して見えるものなのか(^_^;)。いや、私もカネや運には恵まれてないこと、自覚してますって。
帰宅後、日本映画専門チャンネルで『妖しいメロディの美女』、『福耳』と続けて見て寝る。
来年3月に公演予定の森光子主演の舞台、『放浪記』の製作発表が行われたが、初演時から菊田一夫を演じていた故・小鹿番の後任は、斎藤晴彦になったとのこと。小鹿番ほどに生き写しとはいくまいが、これはこれで味のある配役である。番さんが出ないのなら、もう見る機会はないかなあと思っていたけれども、もういっぺんくらい見てみたいという気になってきた。四月には博多座にも来るのだけれども、もうしげは付き合っちゃくれないかもなあ。
ライバル女優の日夏京子役には池内淳子。この役、なんたって森光子に対抗しなきゃならないんだから、誰がどんなに熱演しようと、どうしても“分が悪い”のだけども、池内さんなら“いい線”行くのではないか。昔見た時の加茂さくらとか前回の樫山文枝はちょっとばかり“負けてた”もんね。それにしても池内淳子ももう70歳、かつての“日本のお母さん”もすっかり“おばあちゃん”ってトシになってしまった。いや、若い人はもう『細うで繁盛記』の存在も知らんかもしれない。そのくせ妙に偏ったオタクだと、「ああ、新東宝のB級映画に出てた女優さんね」とかハンパな知識だけはあったりするのである。そういう人には、「池内淳子が相手役なら」って感覚は全く分からないだろう。
いや、そんなことを言いだしたら、森光子はもう84歳なんである。これで20代も演じるんだから舞台は魔物であるが、再三再四語ってきたように、『放浪記』の白眉はそのラストシーンにある。確かに前半の森光子はコメディエンヌとしての実力も存分に発揮して、緩急自在な“泣き笑い”の名演を見せてくれるのだが、死の影漂う“静かなる凄惨”とも呼ぶべきラストシーンは、「林芙美子」という役に存在感、実体感を与えている以上に“森光子”という一個の実存を観客に見せつけ、忘れられないものにしている。森光子と同時代に生きられたことは芝居好きにとってはまさに至福なのである。
まだ『放浪記』を見たことがないって人は、最後列でもいいから、オペラグラス持って見にいきなさい。今のうちに。
俳優の荻島真一氏が、今月11日に、胆管がんのために死去していた。享年58。
万年青年のイメージがあった荻島氏だが、土曜ワイド劇場のようなミステリーものでは結構犯人役も演じていた。2枚目なのに犯人、という意外性を演出していたと考えられるが、しょっちゅう起用されていると、意外でもなんでもなくなってしまう。なんだか適当に使われているようで、見ていてちょっと侘しかった。
古谷一行が金田一耕助を演じたテレビシリーズ『横溝正史シリーズU 八つ墓村』では主役の多治見辰也を演じていたが、何度も映像化された中で、最終的に辰也が被害者となったトンデモない結末になって視聴者を驚かせたのは、この荻島氏のバージョンのみであった。
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11月15日(月)
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