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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■「宅間守」という“役者”の死/『ああっ女神さまっ』29巻ほか
何だかまた少し風邪を引いたみたいで、鼻水が詰まって息が苦しい。そろそろ涼しくなるかと思って、長袖で出勤したのも敗因。いやもう昼から暑い暑い。これでまたぐたっとなって、予定していた仕事が捗らず。仕事のやり残しは明日以降に響くからなあ。病み上がりだってのに持つのかオレ。
残業してもおっつかず、そぼ降る雨の中、くたびれて帰宅。今日はしげも早出の出勤で迎えに来れないので、バスで帰ろうとしたら今出たばかりで30分以上待たなきゃならない。トテモそんな元気はないのでタクシーで帰る。あまりムダ金は使いたくないのだけれども、今は体力温存のほう優先しないとしょうがないのである。
帰宅して、NHKBS2で、『コナン・ドイルの事件簿』第2話「惨劇の森」を見る。
昨日の第1回は映画に行ってて見損ねてた。イアン・リチャードソンのベル教授は肖像画の本人にソックリで、さすがはBBC、と拍手したくなる。ただ、全体的な雰囲気は悪くないんだけど、ベル教授があんなに事件に対して積極的ってのは、何かイメージが違う。もちろんそうしないと推理ドラマにならないってのはわかるんだけど。話自体はオリジナルなんだろうけれど、いかにもドイル的な因縁話。そのあたり、脚本家がいかにも原作を読みこんでる印象なんだけれど、それがイマドキおもしろいかどうかということになると、ちょっとだけ疑問符も付くのである。
アメリカの人気テレビ番組がこちらで放送されることはBS・CSでだって必ずしも多くはない。ドラマならばまだしも、バラエティ番組となれば殆ど見る機会なんかないと言っていいが、以前、『キネマ旬報』で紹介されていて、「うわ、これ見てみてえ!」と思った番組が一つある。それが『The Apprentice(見習い人)』なんだけれども、これ、ただのバラエティ番組ではない。
番組のホストはあちらの不動産王ドナルド・トランプ。
「28歳で独立し、市内の老朽化ホテルをよみがえらせ、1983年には世界一豪華といわれた黄金ビル『トランプ・タワー』を五番街に建設。1990年代の不動産不況で資産を失ったが、事業を建て直して不動産、ホテル、カジノ経営で、資産30億ドル超といわれる立志伝中の人物」だそうな。
番組は毎回、一般からの出演者を募り、数十人がトランプ氏のもとで13週に渡って勝ち残り方式で実業家訓練を受けていくシミュレーション方式。芳しい成績を上げられなかった参加者は、トランプ氏から、「You're fired!(首だ!)」の宣告を受けて脱落していく。最後に残った1人は、トランプ氏に“本当に”採用されて要職に就くことができるという、言ってみれば会社の採用試験をそのまんまバラエティ番組にしてしまったものである。まあ、日本にも似たような番組がこれまでになかったわけじゃないけれども、その規模のケタが違う。料理勝負とか、資金を何百万円か出してもらえるとか、そんなささやかなものじゃなくて、ムリヤリ日本でたとえるなら石原慎太郎が都庁の役員をバラエティ番組で選んじゃうようなもんだからだ(もっと凄いか?)。
アメリカさんはさすがに考えることが違うねえ、と感心してしまいそうだが、アチラでだって『The Apprentice(見習い人)』は相当に型破りな番組なのである。13日に、グローバル・ランゲージ・モニターが発表したテレビ流行語の新リストで、先ほどの「You're fired!(首だ!)」がトップになったが、それだけアメリカ人もみんなワクワクしながらこの番組に注目しているのだ。もちろんこの人気もブッシュ政権の赤字経済のせいで失業率が増加していったことなどと無関係ではあるまい。毎回トランプ氏が出演者たちに任せる事業は“現実の”子会社の経営なのであり、そこでのトラブルをいかに解決するか、本当の危機管理能力が試されているのである(らしい)。視聴者だって、これからの世の中、いかに自分たちが生き残っていくか、ある意味“本気で”この番組を見ているのであって、これは、大統領の無能な政策に対するトランプ氏の挑戦であると見ることもできるのだ。
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09月14日(火)
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