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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ウソツキは恋の始まり
レッドキャベツに寄って、水を汲む。「またカメの水? オレのほうが現在進行形で浮気されとうやん!」と文句をつけるが、だからカメにまでヤキモチ焼くなよって。しげにとっては私が他人と喋ること自体が浮気になるので、どうしたって浮気者のレッテルを剥がすことが出来ない。
浮気と言えば、昨日も一人で映画に行ったら、偶然知り合いの女の子と出会って、お喋りをした(もちろんこれだけである)。つい昨日の日記に書くのを忘れてしまっていたが、そういう出来事をあとから思い出して「そう言えば」なんて言った日には、「何で隠してたの!? やましい気持ちがあるから!?」としつこく問い詰められて叶わない。ただ単に書き忘れてただけだっちゅーのに。この程度でも、しげにとっては「浮気」ということになってしまうのであろうが、面倒臭くて仕方がないのである。……ああ、でもういう「記憶のケツラク」が無意識の「ウソ」ってことになるのかも、かも、かも?
先日、章子怡(チャン・ツィイー)主演にならないかなと書いていたアーサー・ゴールデン原作の映画『さゆり“Memoirs of a Geisha”』のキャスティングが固まってきたようである。
主人公のさゆりはめでたくチャン・ツィイー、さゆりをいじめる芸妓の初桃に鞏俐(コン・リー)、さゆりが慕う先輩の豆葉に楊紫瓊(ミシェル・ヨー)という布陣。見事に日本人俳優がいないが、この分だとどうやら製作のスピルバーグ、故・黒澤明監督の遺言である「日本人に英語を喋らせないように」という忠告は確実に無視する意向のようだ。黒澤監督の気持ちはわかるけど、世界配給もしようって映画を日本語オンリーで通すのは商売としては無理があるよな。どうせ『ラスト・サムライ』以上のヘンテコ映画にしかなりゃしないことはハナからわかってるから、何語で喋ろうがカタコトだろうがどうだっていい。
申し訳程度に渡辺謙の出演も決まったみたいだけれど、キャリア落とすことにならなきゃいいけどなあ。他にも栗山千明や小雪にオファーがあるって話も聞いたけど、スピルバーグにしろ監督のロブ・マーシャルにしろ日本を舞台に映画撮ろうってわりに日本の映画見てないよな。少しはタランティーノを見習え。鈴木杏とか小西真奈美、深田恭子、加藤夏希、蒼井優、市川由衣、伊東美咲、釈由美子、いくらでも候補者はいると思うけどなあ。
北海道石狩市の佐々木多恵子さん殺害事件、犯人の私立高校1年生男子、やっぱり佐々木さんの長男に中学時代にいじめられていたそうな。「カッターで肩を切りつけられたり、(壁に)頭をぶつけられたりしたこともある」というから、かなり陰湿なイジメだったのだろうが、どうして今頃になって復讐を思い立ったのかと言うと、「中学の卒業アルバムを見ているうちにそれを思い出し、次第に腹が立ってきた」のだそうな。
「佐々木さんが死ねば中学時代にトラブルがあった(佐々木さんの)長男が悲しむと思った。(佐々木さんに対しては)今は悪いことをしてしまったと思っているが、自分をいじめていた長男に対してはまだ思っていない」と堂々と言い放っているから、こないだまでの報道にあった「長男がいなかったから代わりに」という話とは随分食い違っている。ただの馬鹿かと思っていたがそうではないのか。
もしも犯人が最初から「母親の方をターゲットにしていた」というのなら、この復讐、辛辣というか、胸糞が悪くなるくらいい陰険である。被害者の長男は、まさか自分がイジメたことで母親を殺されるとは思ってもみなかっただろう。これからは「自分のせいで母親が殺されたのか」と、一生後悔し苦しみ続けることになる。これは本人を殺すよりもずっと復讐としての目的を果たしていると言えるかもしれない。
粘着質の人間に関わると、いつまで執着されるかわからんという見本のようであるが、出会いは偶然であることが多いから、逃げようったって逃げようがないのである。しかし、事件そのものが起こらずにすんだ可能性は決して低くはない。
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08月11日(水)
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