ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■本名、また変わりました(T∇T)。
 天樹征丸・金成陽三郎原作、さとうふみや作画『金田一少年の事件簿』3、4巻。


 『キング・コング(1933)』(間にクロマルが入ることで、悪名高きリメイク版『キングコング(1976)』との区別が付くようになっている。これを忘れるとマニアからえらく叩かれてしまうので、気を付けないといけないのである)のヒロイン、フェイ・レイが、8日、ニューヨーク・マンハッタンの自宅で死去、享年96。
 『キング・コング』の悲鳴女優(あちらでのニックネームが“The Queen of Scream”である)としてあまりに有名になってしまったために、モノの本を紐解くと、他の作品が忘れられて不遇の女優であったように書かれている記述も多い。確かに『キング・コング』以降、彼女のセックス・アピールばかりが重宝されて安手のスリラーとかに起用される例も多かったようだが、50年代には中年の自然な演技派女優として、カムバックを果たしている。『ペリー・メイスン』や『ヒッチコック劇場』『ハワイアン・アイ』などのテレビ出演も多い(ちなみに、リメイク版でのヒロイン、ドワンを演じたジェシカ・ラングも同様の運命を辿り、カムバックに時間がかかった)。
 それでも私が見ているフェイ・レイ映画は『猟奇島(1932)』と『キング・コング』だけなので、その匂うような美しさばかりが印象に残る。苦労はしたかもしれないが、『キング・コング』に出演したことを後悔はしていないのではないか。あちらの小説を読んでいると、たまに「フェイ・レイのような悲鳴」という表現に出くわすことがあるが、それくらい、彼女の恐怖の表情と声は、人々の心をつかんで離さなかったのだから。
 現在進行中のピーター・ジャクソン版『キング・コング』は、1976年のリメイク版のときと違って、ヒロインの役名もオリジナル版と同じ「アン・ダロウ」(演じるはナオミ・ワッツ)である。これを見た彼女の感想をぜひ知りたかった。あれから70年を経てようやく、スリラーやモンスター映画に出演することが決して女優としての格を落とすことにはならなくなった現状を、喜んでいてくれたらいいと思うから。
 遺作はヘンリー・フォンダ主演の法廷もの、『冤罪』(1980/劇場未公開・テレビムービー)。ビデオ屋かどこかに置いてないかな。


 夏も中盤に入って、映画興行の成績も大方、結果の予想が見えてきている。
 何と言っても一人勝ちしているのは、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、累計興収が100億円を突破、まだまだ数字は伸びると見られる。続くのは『世界の中心で、愛をさけぶ』で、来週までに80億円到達の見込みだそうな。この二つまでに届くか届かないか、というのが『ポケットモンスター・アドバンスジェネレーション』と『スパイダーマン2』、先週までの興収が『ポケモン』が公開4週間で27億円、『スパ2』が公開5週間で45億円である。『シュレック2』と『キングアーサー』がこれに続いて、ここまでで全体の興行収入の8割以上を締めているというのだから、あとの作品の成績は推して知るべしである。『スチームボーイ』の無視のされ方は、大友克洋神話が完全に崩れ去ったことを意味はしないか(つか、そんなもんあったんかいって感覚なのだが)。この分だと15億にも届かないような気がする。

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08月10日(火)
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