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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■演劇とマンガと映画と。
ああ、そういう芝居なら、見てみたかったなあ、東京に住んでないのは悔しいなあ、と思えるのはこういう時である。求心力を持った演劇というのは、インターナショナルな面を特に喧伝せずとも、自然にそういうものになっているのではないだろうか(宣伝が不必要と言いたいわけではないので念のため)。
椎名高志さんの新作『絶対可憐チルドレン』が、週刊少年サンデー39号(8月25日発売)から、4号連続で短期集中連載が決定。
……待たすだけ待たせておいて、短期集中? どれくらいヤキモキしつつ待たされたかというのは、椎名さんのホームページの日記を、この「半年」読み続けていたファンの方にはご理解頂けようが、ご本人が「自称漫画家の中年」と自嘲するくらい、作品載せてもらえなかったのである。……生活できてたの、『GS美神』の印税だけだったんじゃないのかなあ。
サンデーも随分「保険」をかけることだなあと思うのだけれど(どうも日記の文面から察するに、サンデーに載るかどうかも怪しかった感じである)、マンガバブルの時期はとうに過ぎて、ベテラン作家さんだろうと、確実に「売れる」ものじゃない限り、出版社は二の足を踏むものなのだろう。それくらい、「連載」の二文字はとてつもなく重いのである。
その椎名さんがプッシュしてるマンガが、田中保左奈(ほさな)作『暗号名はBF(こーどねーむはベビーフェイス)』。お話は「フツーの中学生・七海団(ななみだん)が、ひとたび世界の危機が訪れた途端、スーパースパイ“BF〜ベイビーフェイス〜”として大活躍! スパイ産出国王家の末裔である団は、SOMAという薬品を注射されると、77分7秒間だけ大人のスパイに変身できるのだ」という、「魔女ッ子もの+スパイアクション」という、「なんじゃそりゃ!?」的な組み合わせ。「注射で変身」と聞いて、手塚治虫の『ビッグX』を連想した人はもう初老(^_^;)。でも、こんなふうに話がどう転んで行くか見当がつかないマンガというのは、「化ける」可能性を秘めてるので、ちょっと期待したいのである。6月、7月と1・2巻が連続発売されるそうだけれど、初版部数が「えらく少ない」らしいので、ファンの人は予約をお忘れずに。
最近、以前ほどには少年マンガ誌の立ち読みもしなくなってきたし、どちらかと言うと青年マンガの方に興味が移っていて、少年ものには距離置くようになっちゃったかなあ、と感じていたので、こういうハジケてるマンガが出てくれると嬉しい。
フカキョン主演の映画『下妻物語』のヒットが続いている。当初は40館規模での公開予定だったものが、156館での拡大公開、公開三週目でも動員数が落ちていないという驚異的なものである。見に行ってるのはやっぱりヤンキーが多いのかなあ、つか、イマドキの若い連中はみんな半ヤンキーだからなあ。おかげで怖くて私は見に行けないのだけれども。
『ハニー』は完全に圏外に沈んじゃってるからなあ。オタクはゴタクは並べるけれども、結局は映画館に足運ばないしね。それでいて「もっと面白い作品を」とか抜かしてるんだから、客としては殆ど「ひやかし」である。だからオタクがエリート意識ふりかざしただけのスノッブになってちゃ、世間から引かれるだけだって。『CASSHERN』や『下妻』のヒットを認められないのは、頑固とか意固地を通りこして、自分自身の目の低さを露呈しているだけである。ヤンキーの方が律義って、それどうかと思うんだけど。
それどころか『下妻物語』、世界上映までほぼ決定となった。先月のカンヌ国際映画祭のフィルム・マーケットで、英語字幕版を上映したところ、アメリカ、イタリア、中国、韓国など7カ国の配給会社からオファーが舞い込んだとか。特にヨーロッパの映画関係者からは「個性あふれる衣装や美術だけでも、十分配給の価値がある」との太鼓判を押されて、スイスのロカルノ、チェコのカルロビバリ、ベルギーのフランダースなど、6つの映画祭での招待上映も決定。こうなるとまさに「破竹の勢い」という表現がピッタリしてくる。
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06月16日(水)
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