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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■そう言えば梅雨なんだわ。
 続けてWOWOWで『つかこうへいダブルス2003 幕末純情伝』。映画版では牧瀬里穂が沖田総司をやってたやつだな。「沖田総司は女だった!」という発想は、『風光る!』にも影響を与えてるんかな。
 つかさんの舞台は相変わらずエネルギッシュで、見ていて決してつまんなくはないのだけれども、現代の衣裳のままで幕末のドラマをやるというのは、どうなんだか。新機軸、と言ってあげてもいいんだけれども、「現代人に幕末人は演じられないから」って後ろ向きな発想でそうしてるんじゃないかと、どうしても皮肉っぽい目で見てしまいそうになるのである。
 広末涼子は熱演してはいるんだけれども、この人の天然っぽい雰囲気は、どんなに一生懸命に演技してもどこか手抜きっぽく見えてしまうので(本人はそんな気はないのだろうが)、絶叫とアクションが命のつかこうへいの芝居には合わないんじゃないかという気がしてならない。特に汗まみれの筧利夫と並ぶと、どうしたって「負けてしまっている」のだ。ああ、こんな時、内田有紀がいればなあ。『飛龍伝』のときの内田有紀は本当によかったんだ。躍動するパッション! 日本語になっちゃいないが、そんな感じだ。あれくらいの体当たり演技じゃないと、筧利夫には太刀打ちできないと思うんだけど、引退しちゃったからなあ。返す返すもああいう逸材を独占しやがったジュン君にはイシをこつけ(=投げ付け)たくなるのである。
 広末ファンには悪いが、彼女が引退しても私はあまり惜しいとは思いません。私にとっての広末涼子は、『20世紀ノスタルジア』で始まって、それで終わっているのである。

05月13日(木)
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