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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■オタクな本屋にクラシックは似合わない/『TNくんの伝記』(なだいなだ)/映画『デブラ・ウィンガーを探して』ほか
 「この本が面白いですよ」、と言ってよしひと嬢が奨めてくれたのが『のだめカンタービレ』。
 「いや、もう買ったよ」
 なんだかヘンな西手新九郎である。

 天神コア7階グルメパークの「喜水亭和楽」で食事。照明が大人しく、落ちついた雰囲気の中、手ごろな値段で定食や海鮮丼などが食べられる。しげもよしひと嬢もこの店は気に入ったよう。
 そのときの私のいでたちが『少女革命ウテナ』のTシャツだったので、よしひと嬢から「その格好で歩き回るのはやめた方が……」と言われるが、出かけるとき、手ごろな私服が見つからなかったのである。それに時間に遅れなければ映画を見てすぐ帰るつもりだったんだしねえ。

 そろそろ映画の開演時間が近づいて来たので、KBCシネマまで歩き。同じ天神と言っても、コアからは三区画ほど離れているので10分ほどは歩くことになる。ここに来るのはよしひと嬢は初めてだ。メジャーどころは殆ど上映しないミニシアターなので、今後も滅多に来ることはないだろうが、本当のことを言うと、ここに掛かるような毛色の変わった映画もいろいろ見てほしくはあるのである。

 映画は『デブラ・ウィンガーを探して』。
 ロザンナ・アークウェットが「女優と家庭は両立できるの?」と自分の尊敬する女優たちにインタビューし続けるドキュメンタリー(?)映画。
 だもんで、キャストだけはやたら豪華。
  パトリシア・アークェット、エマニュエル・ベアール、カトリン・カートリッジ、ローラ・ダーン、ジェーン・フォンダ、テリー・ガー、ウーピー・ゴールドバーグ、メラニー・グリフィス、ダリル・ハンナ、サルマ・ハエック、ホリー・ハンター、ダイアン・レイン、ケリー・リンチ、フランシス・マクドーマンド、ジュリアナ・マルグリーズ、キアラ・マストロヤンニ、サマンサ・マシス、キャサリン・オハラ、ジュリア・オーモンド、グウィネス・パルトロウ、マーサ・プリンプトン、シャーロット・ランプリング、ヴァネッサ・レッドグレーブ、テレサ・ラッセル、メグ・ライアン、アリー・シーディ、エイドリアン・シェリー、ヒラリー・シェパード=ターナー、シャロン・ストーン、トレイシー・ウルマン、ジョベス・ウィリアムズ、デブラ・ウィンガー、アルフレ・ウッダード、ロビン・ライト・ペン、総勢34人。
 でも、みんな言ってることは同じで、「四十過ぎたら仕事がなくなる」とか愚痴ばかり。タイトルにあるデブラ・ウィンガーにしてから、引退の理由は「演技力が上がってもそれに見合う映画がハリウッドにはなくなったから」だからなあ。選り好みしてただけなんでねーの? 『愛と青春の旅立ち』などはプロデューサーにセクハラされてて、手抜きの演技しかできなかったそうであるが、それもなんだか言い訳っぽい。
 多分、女優を使い捨てしているハリウッドの現実に問題があるという彼女たちの主張には、一理も二理もあるんだろう。けれど、そればっかり延々2時間も愚痴られ続けると、見ている客は、いい加減飽きる。そのうちだんだん、「愚痴ばかり言ってねえで仕事しろよ」という気分にもなってくるのだ。これって、逆効果ではないのか。気がつくとしげは隣で寝ているのである。
 話が面白かったと言えるのは、ウーピー・ゴールドバーグくらいのもの。
 「トシ取るとチチも垂れるケツも垂れる、垂れるなっつっても垂れる、どんどん垂れる。怒鳴って言うんや、『何垂れとんねん!』、そしたら『おまえのケツや!』て怒鳴り返されたわ」(意訳)とかそんな話(^_^;)。「垂れるチチやケツ整形してどないすんねん」っての、多分デミ・ムーアのこと揶揄してんだろうな。
 「聞ける」話をしてくれたのは大御所ジェーン・フォンダ。
 「入魂の芝居はたった8本だけ。神が降りて来たと感じたのはそれだけだけと、その瞬間があるからどうしても役者を辞められなかった」と。
 よしひと嬢も、唯一感動できたのはその部分だけだったとか。しげは「テレビで見りゃ済むじゃん」とすごく不機嫌。私だってハズレだなんて見るまで気がつかないよう(T∇T)。

 帰り道、博多駅前で知り合いの女の子二人に偶然出会う。いきなり若い子から呼びとめられたんで、てっきり逆ナンかと思った(嘘)。

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07月26日(土)
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