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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■そんなに息継ぎナシで喋らないでください/『ある日のツヴァイ』(竹本泉)
竹本泉さんの猫飼い日記マンガ。だもんで、竹本さんの似顔絵は、いつもの怪獣タイプじゃなくて人間のスタイル。奥さんも出てくるけど、なぜか二人とも額にお面を付けている。これが猫の面っぽいのだが、なんだかよくわからない。そこがこのマンガの一番面白い点か(^o^)。
いやね、竹本さんのマンガは殆ど全部好きなんだけど、これだけは読み辛かったわ。私は別に猫好きってわけじゃないから。でも別に猫が嫌いなのでも、犬のほうが好きなのでもない。
正直な話、もともと飼い猫マンガ(あくまで日記ものとして。猫がキャラとして出るマンガは好きなのが多い)というものをそれほど面白いとは思わないのだ。結局は猫を通した作者の「自分語り」になっていて、「物語を作っている」という自覚がない分、一人よがりぶりがストレートに突出してしまっているのだ。
だから、「飼い主本人の内面がおもしろい」ってとこがないと、特に猫好きでもない身にとってはただひたすらつまんないのである。飼い猫マンガで面白かったのは大島弓子さんのサバシリーズくらいのものだったな。なぜかって、そりゃもちろんサバが擬人化されてたからである。
まあけど、猫飼い日記がこれだけ溢れてるってことは、面白がる人もいるんだろうから、これはもう趣味の違いということで。
でも竹本さんがツヴァイの死を具体的に漫画に描かなかったのにはジンと来たなあ。マンガで死を描くことは自分で描いてみりゃ分るが、どうしたって「死」を軽んじることになる。「死」をパロディとして描くのならそれでも構わないが、本気で「死」の悲しみを描こうと思ったら、そこには相当な「演出力」が必要になるのである。竹本さんはその「演出」も恐らくはヨシとしなかったのだろう。
07月09日(水)
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