ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]

■身内だからバカって言うんだよ/『赤ちゃんがいっぱい』(青井夏海)/『20世紀少年』13巻(浦沢直樹)ほか
 「トモダチ」はやっぱり前巻で死んだ「彼」だったってことですか。もっとも「彼」は必ずしも物語の牽引者ではなくて、物語は更に「継承者」の手に委ねられたので、あと数巻は続きそうだけど。でも角書きにある「本格冒険科学漫画」って味わいは薄れて、すっかり『モンスター』っぽくなっちゃったのは残念。もっと明朗快活な方向に行ってくれると思ってたんだけど。浦沢さん自身もそうするつもりが、描いてるうちに「地」が出ちゃったんじゃないか。こうなったら、やっぱり「ケンヂ」に復活してもらうしか手はないと思うがどうかなあ。
 今巻の見所は、なんといってもキョンキョンの風呂上がりシーンであろう(^o^)。実写化してほしいなあ、キョンキョン(ドラマそのものじゃないんかい)。


 マンガ、細野不二彦『ギャラリーフェイク』28巻(小学館/スピリッツコミックス・530円)。
 オビによると累計900万部突破だって。めでたいめでたい。
 『オリエント急行オークション』が前後編でボリュームがあるが、まあそんなに面白くはない(^_^;)。オリエント急行には、作中にも描いてあるが車輌が四散していた時期に、京都のホテルに買い取られてたときに泊まったことがあるんで懐かしくはあったが。言っちゃなんだが所詮は寝台車なんで、ベッドは狭いし寝心地はそれほどよくないぞ。壁飾りはキレイだったけど。
 サラが飛行機事故に巻き込まれて行方不明になってしまう『生きているオフィーリア』は、定番なドラマだけに作者の作劇技術が問われる。こういうマンガこそ前後編でじっくり描かないといけないんじゃないか。コマわりもセリフも陳腐だし、わざわざフジタの「娘」エリザベータまで再登場させたのに、何の役回りも振っていない。細野さんは実はマンガ自体はあまり上手くなくて、「ネタ勝負」なところがあるので、一作と一作の間をもう少し開けて、ネタを熟成させてから描いてもいいと思うのだが。 


 マンガ、細野不二彦『ダブル・フェイス』2巻(小学館/ビッグコミックス・530円)。
 普段は消費者金融(つまりはサラ金ですな)「月影ファイナンス」のダメ会社員(でも手品好きってとこ、多羅尾伴内だなあ)、けれど手酷い借金に泣かされてる庶民を見ると、その加害者に「人生の債権」を取りたてる「ウラの仕事人」と化す男・春居筆美。
 これも面白いと言えば面白いんだけれど、やはりドラマ展開が2巻で早くも定番化してるところが気になる。前に描いてた『ジャッジ』の焼き直しじゃん、と言われればそれまでだし。あっちはオカルトだったけど、こっちは結局「カネのチカラ」で悪人倒すってのがなんともね。ギャグなら笑えるけど、どうも主役がいけすかんだけになってる気がするよ。
 春居の正体を訝む女の子が出てくるあたりもな〜、もうちょっと工夫できんかな〜という感じでした。

07月08日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る