ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]

■今年も涙の雨が降る/アニメ『高橋留美子劇場・Pの悲劇』/『探偵学園Q』11巻(天樹征丸・さとうふみや)
 子供っぽいけど、こういう趣向でもって、職場の雰囲気を和ませようって考えてるのかもね。誰がだ。
 私も毎年願い事の札を掛けてるんだが、ナカミはいつも同じ。
 「妻が家事をしてくれるようになりますよう」
 願い事がかなったためしなんて全くないから、神様っていないなあって思いますね、つくづく。



 新番組アニメを2本続けて見る。
 1本目は、『HAPPY☆LESSON ADVANCE』第1話「ピカピカ☆制服まつり」。
 ……サブタイトル書くだけで脱力しちゃうなあ。面白いのか、これ?
 美少女シミュレーションゲームが元になってるらしいが、もう企画自体が頭打ちになってないかな。「自分の好みの女の子をゲットする」ってとこまでは理解できなくはないが(それにしたところで、あまりにも「志が低い」ので私は美少女系のゲームは殆どやらなくなってしまったのである。『センチメンタルグラフィティ』と『TO HEART』で止まっちゃいました)、相手がみんな「女教師」って、病んでないか。そのくせ、キャラが全然女教師っぽくないのもよくわからない。
 でも長々と感想を書く気にもなれないので、このへんでやめときます。ケイエイエスのアニメって全部こんなんばっか。

 2本目、『高橋留美子劇場』は『Pの悲劇』。
 CMコピーでは「全部が傑作!」とか言ってるけど、「誉め殺し」はよくないですね。高橋留美子も小池一夫の悪影響で、キャラを作りこみすぎる傾向があるんだけど。いや、「一見動物嫌い」の筧さんのことではないです。
 仕方ないとは言えるが、高橋さんは男がうまく描けない。『Pの悲劇』も、主人公の裕子の夫がいきなり「商取引相手からペンギンを預かってくる」ヤツだってのにムリがあるんだよね。つーかこんな設定自体、古色蒼然としてると思うけど。もちろんそういう設定がないとこのドラマが成り立たないのは分るけど、おかげでこのダンナさん、相当オチャラケでいい加減な人間に見えてしまうぞ。なんでこんなのと結婚したんだ裕子。
 作画レベル、演出はまあまあ。裕子が宇宙を感じるシーンはちと長過ぎたけどね。筧さんの林原めぐみは上手いけど、こういう冷たいおばさんの役がまわってくるということは、ベテランになったということでもあるけれど、ヒロインを後進に譲り渡しつつあるってことでもあるんで、ちょっと寂しい。林原さんが演じてきた「元気少女」が80年代の産物だとすれば、もうその時代は消えちゃったってことなのかな。


 マンガ、天樹征丸原作・さとうふみや漫画『探偵学園Q』11巻(講談社/少年マガジンコミックス・440円)。
 もうトリックがどうの、なんて文句は言いません。
 「前代未聞の密室トリック」とかハッタリかましてるけど、フタを開けてみたら「抱腹絶倒」「笑止千万」「羊頭狗肉」「軽薄短小」なトリックに決まってるから。
 だもんで、これから先はキャラとか設定についての話だけに限定します。
 今巻からの新キャラは福井県警の嶺刑事。安手のミステリにありがちな「主人公の探偵に敵対するヘボ刑事(だけど一応2枚目)って役回り。ミステリの歴史って百年以上も続いてるんだから、もういい加減でレストレード警部の呪縛から離れてもいいと思うんだが、相変わらずこんな薄っぺらなキャラ作るんだよねえ。人間的に深みのあるキャラクターを作ろうってアタマが天樹さんにはないのだろうか。いや、ないってことはもうわかりきっちゃいるんだけど。
 まあ、本物の刑事にも高慢なだけのバカはいるのかもしれないけれど、フィクションの刑事は本物以上にリアルじゃないと、その存在感が簡単に崩れてしまうのである。いくらDDSに反感を抱いてるからって、死体の第一発見者で、これから尋問しようって相手に対して、いきなり「目障りだ」なんて反感買うようなこと刑事が言うかい。特に子供相手なんだから、ヘタすりゃ大問題になるぞ。
 こういうティテールのいい加減さもバカミスにはやたら多い。しかしこのマンガのファンって、何が面白くて読んでるんだろう。わからん。

07月07日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る