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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■何だかクレームがついたゾ/『ネコの王』4巻(小野敏洋)/DVD『プリンプリン物語 友永詔三の世界』
 なんだかよく分らないので、当初の予定通り、「もしもマジメな人が突っ込み入れてきたら」という想定のもとでどう返事しようか考えておいた内容をアレンジして以下のように書いた。見えない世代さん宛てに書いているように見えるが、実はそうではない。

> 彼らは自分が「無責任」だなんて自覚は持ってませんから。「戦争をなんとしてでも止めることに『責任』がある」、そう信じているんだと思います。
> でも、戦車の前に寝転んでプチッと死んじゃう行為を、私は誉めたたえる気にはなれません。そんなことをしてもムダだということがなぜわからないのか。自分に酔ってるんでなければできる行為ではないと思います。
> いったい、彼らに親はいないのか。彼らの親は喜んで彼らを送り出したのか。そういう親もいるかもしれませんし、それはそれで「立派」な行為なのかもしれませんが、全員が全員そういうわけでもないでしょう。親の悲しみ一つ理解できない人間に、何をどう止められるというのか。
> 「大義のために子供が死んでも構わない」というのなら、戦前の軍国主義思想と本質的になんの変わりがあるというのでしょう。
> 彼らを「英雄視」するなら、今、イラクを脱出し、海外旅行を控えたりする人間や、修学旅行を取りやめる学校は、「卑怯者だ」ということになってしまうのか。そこまで難癖をつける人間はそうそういないにしても、子供に死んでほしくないと思う親を「非国民」だと考える人間は、今でもこの日本に「実際に」生息しています。
> 戦争なんて、無責任に傍観してりゃいいじゃないですかってことですから、本サイトの趣旨に反することは語っていないつもりです。
> 見えない世代さんが揶揄するつもりでこういうことを書かれた訳ではないことは理解できますが、戦争の何がよくないかって、それは「人の命がなくなるから」ではなくて、「不謹慎なこと」も含めて、モノが自由に言えなくなることです(ということは日記の中でも何度となく書いています)。
> 私が戦争に賛成でも反対でもない、と書いたのは、どちらの立場の人たちも、自らを「正義」と信じ、ヒステリックに言論を封殺しようという意志において、同レベルだからです。もちろん、冷静に戦争を見ようとしている人もたくさんいらっしゃいますが、私が俎上に挙げているのはそういう人たちではありません。
> 私はあえて過激な書き方をしていますが、もっと柔らかい「戦争か。やだねえ。でも起きるときゃ起きるわなあ」程度のことを言っても「おまえは事態をなんと考えているのか」と本気で突っかかってくる人、現実にいます。逆に、「イラクなんぞさっさと潰してしまえや」と放言する人をさも極悪人のように毛嫌いする人もいます。
> もちろん、時と場合によっては言葉を控える、ということも現実ては常識でしょう。ヤなやつが死んでも、さすがに葬式の席上で「ザマを見ろ」なんてことは普通、言わない。しかし、「事態」が国家単位になってしまったら、いつ、どこででもモノが言えなくなる。マス・ヒステリーに乗せられて、ほんの些細な無責任発言を見逃せなくなるような事態になってしまう危険がある。
> それは、日本人全員が再び「警察国家化」することにもなりかねません。そのことの恐ろしさを、我々は先の戦争で学んだはずではなかったのか、ということを私は言いたいわけです。
> 見えない世代さんは、私の発言について、「危険思想」だとか「国賊だ」とまではお考えにならないとは思いますが、そう「思いたがる」人が増えることを私は危惧しているのです。
> 先の発言で、私は自分の言いたいことは言ったつもりで、あとは付け加えることないなあ、と思ったんで「あとは沈黙」(←もちろんこれは『ハムレット』の「死」のセリフであります。そこにも皮肉をこめたつもりでした)と書いたのですが、舌足らずで誤解を生んでしまったようですので、以上の通り、説明させていただきました。
> もし、見えない世代さんが「不謹慎な発言は慎んだ方が身のためにはいいのではないか」と私の立場などを心配してくださっているのでしたら、「まあ、もちっとだけがんばってみます」とお答えしたいと思います。

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03月21日(金)
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