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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■春天来呀、快天来……字が出ねえや/CD『烏龍歌集 chai[チャイ] 』/『虎よ、虎よ!』(アルフレッド・ベスター)
 後発のいろんな作品に影響を与えたってことは、今読むと古臭く感じるんじゃないかと思ってたけど、そんなことはない。やはりオリジナルにはオリジナルの迫力がある。というか、今これを読めて、かえってよかったんじゃないか。もう、日本のSFマンガ、アニメ、もちろん外国のSF作品のエッセンスがオリジナルである本作に原石の輝きを持って凝縮されてるのが、「後発」の作品をある程度見て来てるからこそ、見えてくる。
 それに、ガリバー・フォイルの粗暴な人格、中学生の時だったら結構嫌いになってた可能性がある。でも、今はこの復讐の一念に凝り固まった彼の「幼さ」が慕しくも見えるのだ。自らのアイデンティティが崩壊した果てに彼が帰りついた場所は……ってこのラスト、今でも充分新鮮だよなあ。
 それはそれとして、中田耕治の訳、読みにくいぞ。いくら原音主義だからって、木星の惑星・「イオ」を「アイオ」なんて書くなよ。

03月10日(月)
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