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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■御乱心!……って、マジなんですけど/『オタクの迷い道』(岡田斗司夫)ほか
 昨日から今日にかけて、職場ではトラブル続き。
 私は当事者ではないので、詳しい事情はわからないのだが、「事件」は偶然目にした。
 まずは昨日の昼ごろのこと。
 私が事務仕事をのんべんだらりとこなしていたら、向こうの方で騒がしい声が。揉めているのは同僚のAさん、Bさんである。
 A「……だいたいアンタはオレを馬鹿にしとろうが!」
 B「馬鹿になんかしとらんて!」
 A「いいや、馬鹿にしとう、どうせオレはパソコンなんて扱いきらんったい!」
 どうやら、Aさんがパソコンに入力したデータに間違いがあったので、Bさんが訂正を要求したところ、その言葉使いが悪かったので、口論になったらしい。AさんとBさんは、以前にも似たようなことで諍いを起こしていたが、そのときの憤懣もこの場に持ちこされているようだ。
 A「だいたい元々のデータが間違うとったでしょうが。だけん、最初からきちんとデータば確認してくださいて頼んどったでしょうが」
 B「そのデータは今更訂正がきかんでしょうが。もういっぺん、各部署からデータば出し直してくれなんて言えんでしょうが」
 激昂しているのはAさんであるが、話の筋道はAさんの方が通っている。元々おかしいデータをなんとか整合性を持たせて使えるものに調整しようとして、Aさんは入力に失敗したらしいのである。
 ただ、筋を通すにはAさんは人間として感情的に過ぎるのである。日頃から被害妄想的な態度が目立つし、トラブルを起こしたのもBさんとだけではないのだ。
 A「もうよか! そげん役に立たんデータなら、全部消しちゃる! コンピュータの中のデータも全部消しちゃる!」
 B「やめんね! そげんことしたらどげんなるか、わかっとうとね!」
 Aさんが暴れ出したので、周囲も途端に騒然となった。
 胸倉を掴んだの掴まないのでケンカになる。
 争いを止めようと何人もの同僚が集まってくる。
 A「キサマ、殺す! C、殺す!」
 Aさん、もう完全に常軌を逸している。いきなりCと別の同僚の名前を叫ぶが、その場にCさんはいないのだ。どうやらAさんの妄想の中では、全てのトラブルはAさんの直接の上司であるCさんの陰謀によるものらしい。BさんをCさんの腰巾着だと思っているらしいが、Aさんの主張をある程度正しいものと認めても、そういう事実はなかろうと思われる。
 Aさんの暴言、もう止まらない。
 A「ちきしょう、殺してやるからな、C! キサマの家族もみんな殺すぞ! 娘も息子も殺してやる! 首を洗って待っとけよ!」
 その場にいた者でAさんは外にムリヤリされて行かれた。
 残った同僚のうち、一人の女性が突然痙攣を起こして泣き崩れた。
 「……もういや! こんな会社……!」
 こういうことがウチの職場では結構起きるのである。
 私が、この日記上で私の身分も社名も明かせない理由を少しは御理解いただけたであろうか(^_^;)。
 今日、Aさんは会社をクビになった。
 あれだけの狂いっぷりを見せた以上、それはもう仕方のないことなのだが、あまり真っ直ぐな人にデータの改竄とか、そんな裏仕事を頼んじゃいけないのである。会社だって、いつでもトカゲのシッポ切りができるように、「クビにしやすい人」を選んでそういう汚い仕事を押し付けているのがヒレツなのである。
 給料もらってる身がこういうことを言うのはなんなのだが、ウチの会社、マジで潰れたほうがいいとは思うな。
 
 Aさんのトラブルは、私は管轄違いのところで起こったことなので、傍観するしかなかったのだが、私の部署でも人間関係のトラブルはしょっちゅう起こっている。
 今日も若い子が一人、「私もう、この会社辞めます」なんて私に泣きついてきたので、小1時間かかってなだめるハメになった。原因は女同士の陰湿なイジメ、と本人は主張するが、これも見たところ被害妄想がちょびっと入っている。
 だからと言って、「考え過ぎだよ」と簡単には言えない。それは頭ごなしにその子の主張を否定しちゃうことになるので、下手をしたらヒステリーを起こされかねない。

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03月06日(木)
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