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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■世界は非常識でいっぱい/『ホスピタル』1・2巻(唐沢なをき)/『軽井沢シンドロームSPROUT』2巻(たがみよしひさ)ほか
 東京人については、そのあたりをあまり気にしない人が多いように思う。横山隆一の『フクちゃん』じゃ、フクちゃんほか、みんな指差しをしまくってたし(根拠として挙げる例が偏ってないか)。


 しげがまた寝こけて迎えに来ない。
 バスと地下鉄を乗り継いで天神を周って取り寄せたDVDや本を買って帰るのも毎月の恒例。
 晩飯は「CoCo一番屋」で懐かし味のポークカレー。どこがどう「懐かし」なんだかよく分らないが小麦粉が多いってことなのかな。


 DVD『サイボーグ009 第2章』1巻。
 第29話『青いけもの』は見逃していたので今回初めて見たが、こういう地球の化身みたいなやつがいるんならブラックゴーストはとっくに滅んでる気がする……ってツッコミはしちゃだめなのかな。このへん、もともと『009』の原作でないものを持って来てるから世界観に「ズレ」が生じたというところかな。
 もっとも、それを言い出すと『コスモチャイルド』編も浮いてるんだけどね。


 マンガ、唐沢なをき『ホスピタル』1・2巻(完結/エンターブレイン/ビームコミックス・756円)。もちろん元の単行本も買ってるんだが、描き下ろしが1、2巻ともについてるのでこちらも買う。
 純粋なギャグマンガがほぼ死滅してしまった中にあって(まあ『クロマティ』とかはありますが)、なをきさんの奮闘ぶりにはまさしくエールを送りたくなるのだけれど、商売の仕方自体はアコギだと思う。後書きがつくくらいなら立ち読みですませちゃうんだけど、必ず15ページくらいは新作がつくからなあ。買うしかないじゃん(-_-;)。
 タイトル通り、舞台は「病院」なわけで、となればこれも「シチュエーションコメディ」の系譜にあることになるが、イメージがかなり違うね。まあ間違っても『寺内貫太郎一家』(考えて見りゃあれも立派なシットコムじゃん。よくもまう三谷幸喜は『HR』を「日本初のシットコム」なんて言えたもんだ)みたいにはならない。
 切るは繋ぐは増殖するは、ぐちゃぐちゃのねとねとのぶよぶよのぴちょぴょの、よくもこんなグロいマンガがちゃんと連載されてたなあってものなんだけれど、「アニマルハウス」という雑誌がいかに偉大であったか、ということなんだねえ。
 『BRAIKEN』も再刊するらしいけれど、やっぱり買っちゃうんだろうなあ。好きだからいいんだけど。


 マンガ、みなもと太郎『ワイド版 風雲児たち』10巻(リイド社・680円)。
 巻末のギャグ注の手塚治虫のエピソードが笑える。
 林子平の姉婿に「手塚市郎左衛門」という医者がいるのだが、みなもとさんがこの人物が手塚さんの祖先かどうか聞いてみたときの手塚さんの返事というのが面白いのである。
 「あ、そう、そうですか、手塚市郎左衛門というお医者さんね、わかりました、ボクもね、今ご先祖のお医者の話を描いてますからね、資料調べればすぐわかりますからね、そう、林子平の姉婿ね、たぶんそうかもしれない、すぐ調べてね、ええ、すぐご返事しますからね、はい、必ず、待っててください、すぐわかりますよ、それじゃ、じゃね」
 もちろん、返事がみなもとさんに届くことはなかった。畳語だらけの口調でもう、いい加減さが伝わってくるようであるが、もともと手塚さんはこういう喋り方をする人なんである。慢性の躁病にかかっていたのか、自分をそういう状態にに常に追いこんでいたのかもしれない。
 物語は林子平、高山彦九郎、最上徳内らが寛政の改革の中で弾圧されていく様子を描く。先に新書版で結末を読んでるから、このあとの展開がどうなるかは知ってるんである。それを思うとちょっと悲しい。

 
 マンガ、たがみよしひさ『軽井沢シンドロームSPROUT』2巻(秋田書店・ヤングチャンピオンコミックス・540円)。

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02月03日(月)
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