ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491706hit]
■カラオケホテルの夜/『ショック・サイエンスR』1・2巻(あすかあきお)
「あると! いいとこ見付けたから今から行こ!」
「今から!?」
ほとんど強引である。まあゆったりできるのは私も賛成なので、しげに連れられて一晩お風呂屋さんにお泊まりに行くことにする。
とは言え、どこに行くのか全く知らされていない。どうやらしげはこの日のためにネットでいい泊まり場を探していたようで、車は迷わずスルリと表通りに出ると、南下をし始めた。方向としては、市外か山に向かう格好になる。
ひと晩泊まりで温泉、ということになると、どうしても読む本が必要になる。
ところがこの道すがらはどういうわけか、新刊書店がほとんどないのである。一軒でもあれば決行ペイするんじゃないかと思うけれどそうでもないのかなあ。
しかたなく、「BOOK OFF」に寄って、古本を物色。
目当ては『大使閣下の料理人』だったのだが、結構フロアの広い店なのにバラで6巻・7巻があるだけで揃いがない。こちらは諦めて、珍しい本はないかと思って探してみると、あすかあきおの『ショック・サイエンスR(リターン)』1・2巻(アスペクトコミックス)が(^o^)。
いやまあ、とりあえず読みました。読みましたけど、これについては感想書く元気はないので、あすかあきお氏の著書のトンデモ性については、と学会の本でも読んでください。ただ、実際に読んでみると、全てのネタがトンデモってわけでもなかったけど。「人魚のミイラが作りモノ」ってマトモな主張もあった。もっともアレくらいバレバレなものまで「ホンモノ」と主張してたら、それこそ誰からも相手にされなくなっちゃうだろうけどね。
あと、DVD『うる星やつら2』があったので、これも定価の三割引きくらいでゲット。いや、買おうかどうしようか迷ってたのよ、これ。
夕食を「庄屋」で取る。ここも居酒屋メニューがあって、ついつい二品三品と注文してしまって、カロリー的にはよくないのだが、できるだけ山菜のミソ炒めみたいなのを頼んでカロリーオーバーしないように気をつける。
アルミホイルの上に葉を敷いて、その上で鶏肉や山菜などを乗せ、コンロで焼くのである。これが香ばしくて実に美味い。分量も適量で、チェーン店のわりにあまりありきたりでないメニューが多いのが嬉しい。
さて、我々は一路どこかを目指していたのだが(どこだよ)、「このへんだよ」としげの言うあたりに近づいても、温泉センターらしい場所は一向に見当たらない。
時間はもう10時を回っていて、私の視力ではもうネオンサイン以外何も見えず、ナビすることは到底不可能である。
「住所はこのへんなんだけど……」としげが言うので、いったん車を停めて、懐中電灯で地図を見る。
「おい、その住所だと、道路を降りて細道を山の中に入ることになるけどいいのか?」
随分奥まったところに風呂屋があるもんだ、とは思ったが、しげが間違いない、と言うので、見えない目で「そのへんに横道はないか?」と言ったのだが、しげ、見事に道を見つけられずに通りすぎる。
「なんで通りすぎるんだよ!」
「気づいたときには通りすぎてたんだよ!」
言い訳にも何にもなりゃしない。Uターンしたのはいいものの、「こっちのほうが近道かも」と、しげ、いきなり左折する。
「おい、地図上だとソっちは行き止まりだぞ!」と言ったがもう遅い。
あとの過程はあまりにくだくだしくなるので省くが、目的地に着いたのは1時間後、11時過ぎであった。しげは私をラビリンスに連れていこうと図ったのか。
結局どこへ連れてかれたのか、と見上げてみると、ホテル風の建物の上に、妙なネオンが輝いている。ホテル式の風呂屋とはまた豪勢なことである。明かりが花火のように広がっては消えているが、看板らしいものは見当たらない。私の目が悪いので見落としてただけかもしれないが。
駐車場に車を置いて外に出たものの、建物の入口がまたどこだかよくわからない。建物を経巡って、階段の奥に黒ガラスのドアがあるのを見つけた。道にも面してないし、なんでこんな入口っぽくないところに玄関を作ってるのだ。
[5]続きを読む
12月28日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る