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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■バラエティに芸はない/『ガンダムエーススペシャル』/『カラダで感じる源氏物語』(大塚ひかり)
 『ガンダムエーススペシャル』(『ガンダムエース12月号増刊』/角川書店・330円)。
 表紙が安彦良和描くセイラさん、皇なつき描くフラウ・ボゥ、寺田克也描くキシリアさまである。三人目、濃すぎるぞ(^_^;)。
 内容が殆ど再録なのはちょっとガッカリだったのだが、安彦さんが『特別番外編』と称してセルフパロディを描いてるのが笑えた。なぜか描きなおすたびに体型が崩れていくセイラさんのヌード。シリこそ扁平だけど、17歳には見えんよな〜。
 それと、アムロが嗅いでたぱんちー、いったい誰の?
 〆切に間に合わなかったと思しい北爪宏幸の『在る日』は必見だろう。なんたって下書きをコピーしただけのページが、10ページ中4ページも(^_^;)。でも、意外にこれって下書き風マンガ? と勘違いする読者もいたりしてな(^o^)。


 大塚ひかり『カラダで感じる源氏物語』(ちくま文庫・777円。
 江川達也さんのブレーン、大塚ひかり嬢の「世間で言うほど源氏ってモテてないよ」本(^o^)。
 要するに『源氏』中の「身体表現」に注目して、光源氏の実像、及び当時の風俗を読み解こうってもの。語り口がちょっと伝法で、お固くてつまんないガッコの授業に比べれば何十倍も面白い。でも風俗の研究についてはちょっと古典をかじったものなら誰でも知ってるような基本的なことしか語ってないのでいささか拍子抜け。まあ、初心者向けなんだから文句言っても仕方ないけどね。それよりも「源氏ってどこが素敵なの!?」的な現代女性のカミツキを楽しむのが面白いかも。川原泉も『笑う大天使』でやってたな。もちろんその分析のデタラメぶりが楽しいのである。
 でもマジメな本として読んじゃうと、やや苦しいところがあるのも否めない。確かに、「美人よりブスに対する描写のほうがリアルだ」とか、「一番無個性な浮舟を二人の男から愛される存在として描いたところに『源氏』の特異性がある」と、鋭い観察眼も持ってはいるのだけれど、もうヒトイキ、というところで作者自身の「現代感覚」が古典の分析を邪魔している気がする。
 例えば、「どうして光源氏は美人をほっといてブスに走る傾向があったのか?」という疑問に、作者がウンウン唸りながら解答を模索している。でもそんなん、男なら一発で気付くことなんだけどなあ。
 つまり、「作者がブスだったから、美人がモテる話を書きたくなかったってことじゃないの?」って思うんだけど、こんなこと書くと怒る人いるかな?
 この作者、現代人の歪んだフェミニズム感覚に影響受けちゃって、至極単純な「女の見栄」というヤツに気がつかなかったんじゃないかな。
 これ以上書くとヒステリックな反論しか来なくなるからもう突っ込みません(^_^;)。悪しからず。

11月05日(火)
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