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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■追悼、柳家小さん/映画『モンスターズ・インク』/『カスミ伝△』2巻(唐沢なをき)ほか
たいてい映画はしげと一緒に行くことにしていたが、時間帯がズレたせいで最近はそれもままならない。で、一緒に行きたい映画は避けて、しげが余り興味がないと言っていた『モンスターズ・インク』を見ることにする。
「なんで(何を使って)行くと?」としげが聞くので「自転車で行くよ」と答えたら、しげは私のことを心配したのか「やめといたら?」と言う。
もう久しく乗っていないので、確かにカンが働かないような予感はするが、かと言っていつまでも自転車に乗るのを怖がってばかりはいられない。
第一、連日タクシー通勤をしているので、バス代ももったいないのだ。
キャナルシティまで、事故にあうこともなく到着。
福家書店で買い忘れていたマンガなどを買って、AMCへ。
公開後、既に何週間も経っているので、9時30分からの上映、観客は10人程度。
子連れがいない分、楽に見られそうだ。
本編の前に上映された短編『FOR THE BIRDS』、これがCGアニメとしてメリハリの利いた傑作。出てくる小鳥たち、デフォルメされたキャラクターなのに羽毛がリアル!
電線に止まっている小鳥たちのところにいきなり現れたイカレた鳥。小鳥たちはイカレた鳥をバカにして苛めるけれど、そのとき電線がたわんで……。
心暖まるディズニー映画の前に堂々とこういう差別ギャグアニメを上映するあたり、ピクサーという会社が決してディズニーの軍門に下ったわけでは無いことを主張しているようで嬉しい。
以前も語ったことであるが、ピクサー作品をディズニーと提携した『トイ・ストーリー』シリーズや『バグズ・ライフ』などの長編で評価してはならない。ピクサーの本質はCGを駆使したシュールでラジカルな短編の方にある。
で、『モンスターズ・インク』の本編の方だけど。
邦題が「化け物会社」とか「怪物株式会社」じゃ売れないってのは分るけど、まるで怪物が使うインクの話みたいだよな(^o^)。
もっとも、これでお子様が「インク」って「会社」のことなんだよって教えられたら、英語の勉強になるのかな。
それはそれとして問題は内容。
なんつーかねー、CGが進歩すれば進歩するほどアニメとしてはつまんなくなるって、どういうことなのかね。
なんたって、一番イイのはオープニングの「手書き」アニメなんだもの(^_^;)。
結局、オモチャだの虫だの化け物だのをキャラクターに選ばなきゃならないってとこにCGの限界があることを示した作品になっちゃってるんだよねえ。
唯一登場する人間のキャラを2歳の子供にしたのも、オトナだとCGじゃうまく動かせないし、皮膚の質感も出せないという判断が働いたからだろう。
アニメはもともと現実にはありえないキャラクターと動きを表現するベクトルを持っているのに、CGはあくまで表現のリアルさを求めているので、両者の間に矛盾が生じるのは必然なのだ。
技術はともかく、ストーリーもキャラクターもありきたり過ぎるのがイマイチな原因。オバケや幽霊が会社組織になってるなんて設定、藤子不二雄(F・A)や水木しげるのマンガやアニメでもう腐るほど見てきてるし。
主役が無骨な大男で、相棒がお調子者のチビってのも、定番過ぎる。こないだの『シュレック』もそうだったし。定番が悪いとは言わないが、こうも連続すると、いくらなんでも食傷する。
唯一、「これはイイかも」と思った「モンスターが子供に触ると解けてしまう」って設定も、結局はモンスターたちを働かせるためのただのウソだったってことがバレて、見ているこっちは拍子抜けしてしまう。それじゃまるでドラマを盛り上げるのに寄与しないじゃないの。
「どんなに人間を愛しても、触れられない」って設定にした方が絶対、感動させられるじゃん。それを「実はウソ」なんて腑抜けた設定にしちゃったのは、単に脚本家がアホなのか、それとも「やっぱり主役と子供が抱き合うシーンがないとイカンよ」とかなんとかディズニーから横ヤリが入ったのか。
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05月17日(金)
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