ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491726hit]

■東京再訪@/三鷹の森ジブリ美術館/アニメ『くじらとり』ほか……“NEW”!
 どんなに「遠慮しなくていいよ」とか「気を遣わなくてもいいよ」と言われても、自分もまた逆の立場なら気を遣ってもらいたくなくても、どうも全ておんぶに抱っこ、では心が落ちつかないのである。
 しげに「気にしないで甘えればいんだよ」と言ってる自分が、だいたい、奥さんやお子さんに嫌われるんじゃないかとか、気にしてしまうのだ。
 しげ曰く、「嫌いな人に何を言われても平気だけれど、好きな人から嫌われたら悲しい」。誰から嫌われようが、別にどうということもない、という境地に至るには、我々夫婦の心は弱すぎるようである。

 浜松町の改札を降りるなり、こうたろう君のお迎えに会う。
 奥さんとお子さんたちは、外で待っている由。
 「どうする? 神田を回るなら、ジブリで待ち合わせでもいいけど」
 「いいよ、一緒に同行してもらったほうが助かるよ」
 こうたろう君、わざわざワゴン車を弟さんから借りてこられたのこと。全く、何もかも手間をかけさせてしまって申し訳ない。
 路上で奥さんと息子さん、娘さんにご挨拶。息子さんは、小学校二年生にして、既に立派な怪獣オタクだそうで、私たちが来るのを楽しみにしてたそうである。うーむ、期待に答えられるかどうか(^_^;)。
 「んじゃ、東京タワーに行ってみる?」
 「……? いいけど?」
 ウカツなことに、その時点では、「東京タワー見物」の意味が、私にはわかっていなかったのだった。

 こうたろう君の意図に気づいたのは、エレベーターに乗りこんだ時だった。
 「ほら、この階段だよ」
 エレベーターの窓から覗くと見える、赤い、ちょっとさびついた、何の変哲もない階段。息子さんにこうたろう君がにこにこ笑いながら説明する。
 「しんちゃん、ここを駆け上ったんだよねえ」

 ……そうか! これ、『オトナ帝国』ツアーだったのか!

 ウカツと言えば、こんなウカツなことはない。
 「東京タワー」と言われた時点で、「20世紀博」を思い浮かべてもよかっただろうに。
 「昔は、ここを登れてたら、記念品がもらえたんだ」
 とこうたろう君の説明。階段の幅は映画よりもずっと狭く、怖い印象。これをしんちゃん登ったんだ、エライよなあ、ホントに。
 「文学散歩」という名目で名所旧跡を回ることはよくあるが、ブンガクブ出でありながら私が旅行先で回るのは、たいてい映画やアニメの舞台になったところだったりする。……今回の旅行の最終日には、「岡本太郎記念館」に行くことも予定している。どうやら今年は完璧な「クレしんツアー」になりそうな気配だ(^o^)。
 東京タワーに来たのも、もう20年ぶりくらい。偶然にも今日が展望台のリニューアルグランドオープンの日。……のわりに、展望台にはあまり客が入っていない。「大丈夫かこれで」とこうたろう君、笑っているが、東京都民として心配しているのか嗤っているのか。
 エレガのねーちゃんも、スタイルはいいけどちょっと愛想がない。
 高いところにいるとやはり地上の人々に対して「ふっ、愚民どもめ」という気分になるものなのかどうか。しげはなるみたいだが。
 しげ、土産物売り場で、東京タワーを縁取った写真スタンドを見つける。……言っちゃなんですけど、超ダサダサ(^_^;)。なのに、しげ、またまた目をキラキラと輝かせて「これ買って!」。……(・・;)。
 ああ、小道具に使うのか。
 ようやく事情を察して、購入。ほかにもまあいかにもな東京タワーグッズがあったがそこまでは手を出さず。「根性」ロゴ入りの置物なんか置くスペース、ウチにはねーよ。
 一階のマクドナルドで、みんなで食料を買い込む。
 私は飲みものだけをしげに頼むが、寄りによってLLサイズを買ってくる。
 「……こんなに飲めるかよ」
 「いつも飲んでるじゃん」
 「(小声)……そりゃ、いつもはオマエと二人で飲んでるからだろ(・・;)」
 ……こんなところで、普段の生活をノロケるハメになるとは思わなかった(-_-;)。

[5]続きを読む

04月27日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る