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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■スランプで寝てたっス/『COJI−COJI』完全版1巻(さくらももこ)
 チャーシューとメンマと何かの菜っ葉も一緒に冷凍されてて、それで百円ちょっと、というのはマジで安い。
 量も多からず少なからずで適当なので、昼飯にはちょうどよい。
 インスタントより、こっちのほうが、多分、妙な合成添加物とか入ってなくて健康的だと思うんだが、今一つ、カップラーメンとかに比べて冷食はポピュラーじゃない気がする。
 味でいけば麺にも腰があって、圧倒的にカップ麺より美味いんだがなあ。
 やはり、たとえ不健康であっても、イメージとして、カップ麺の方が安価で手ごろ、というように刷り込まれているのだ。
 ほんのちょっと、お湯を沸かす手間をかけるのさえ惜しくなるほどに、「時間」の走狗に成り果ててるのかな、我々は。
 かと言って、エレベーターに乗るのを避けてあえて階段を歩くようなやつに付き合うのも好きじゃないが。


 しげ、今日は練習からすぐ帰ってくると言っていたのに、全然音沙汰がない。
 夜の10時を回っても連絡がないの携帯に電話すると、其ノ他くんとこで遊んでるらしい。
 妻「タコ焼き買ったから、お土産に持って帰るよ」
 私「タコ焼きはいいから、おかずになるもの買って帰れよ」
 妻「でも冷凍庫に餃子とかハンバーグあるんでしょ?」
 私「アレは俺の非常食。勝手に食うなよ」
 妻「わかった、買えたら買う。あ、それからZUBATさんに連絡入れてくれない?」
 私「何の用?」
 妻「ほら、ビデオカメラ貸す件。『明日会えませんか』って」
 私「会えね〜よ。映画行くし」
 妻「私も一日いないよ。映画終わって会えば?」
 私「会えばって……じゃあ、そう連絡入れてよ」
 妻「何で自分でせんの」
 私「ZUBATさんの電話番号知らないよ」
 妻「……だっけ?」
 私「教えてもらってね〜よ!」
 自分の知り得た情報は私には教えないくせに、私が秘密を持つことは絶対赦さないタイプなんだよな、しげは。
 骨の髄までジャイアンだよな。「オマエのモノはオレのモノ、オレのモノはオレのモノ」かよ。
 そのあとメールで番号を教えてもらってZUBATさんと連絡をとる。
 就職が決まったのでZUBATさん、随分明るい。
 天神で昼過ぎに待ち合わせを決める。

 しげが買って帰ってきたハンバーグとコロッケ(やっぱり肉)を分けて食う。だから肉ばかり食うなよ。と言ってもムダだよなあ。
 しかも、食べきれないと言って私に寄越す。食餌制限の授業受けたばかりなのに何も考えてないよな。よっぽど私に早死にしてほしいらしい。
 しげがそんなに私に早死にしてほしいならと思って食う。私がしげの制止を振りきってメシ食ってると思ってる人がいるといけないので明記しておくが、私にバカバカ食わしているのはしげなんである。
 だって、私が食ってないと、自分だけ肉食うわけにいかないからだ。
 つくづく自分のことしか考えてないよな。
 しげ、まだ具合がよくなってないのかそのまますぐに寝る。
 そのまま牛になっちまえ。

 
 マンガ、さくらももこ『COJI−COJI』完全版1巻(幻冬舎・1260円)。
 アニメにもなってたんだよな、これ。福岡じゃやってなかったけど。
 『ちびまる子ちゃん』もそうだけれど、さくらさんのキャラクター造型力は、基本的には子供のラクガキ以上のものではない。
 だからまあ、小林よしのりが「昼寝しながらでも描ける」と揶揄するのもわからなくはないのだが(お前が言うかってのはあるが)、下手な絵がマンガとして魅力的でないかというとそうでもない。
 難しいのは、「マンガの絵」として考えたとしても、決してさくらさんの絵、魅力的とは言い難いと思うし、その思想も決してスゴイと唸るほどではないんだが、言い帰ればその「適度感」がヒットの原因にはなっていたのだろう、少なくとも『ちびまる子ちゃん』に於いては。

 『まる子』ほどにヒットしたとは思えない、『コジコジ』や、『神のチカラ』といった短編集。こちらの方に実はさくらももこの作家性は表れていると指摘する人は多いのではないか。
 コジコジは宇宙生命体であり、なぜかメルヘンの国の学校に通っている。

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04月06日(土)
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