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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■○○○○が長いのね♪/『笑うクスリ指』(唐沢俊一)/『ぶたぶたの休日』(矢崎在美)ほか …“NEW”!
 で、まあ、ナニが元気になると、象さんも鼻をもたげて「パオーン!」って……。
 ばかだねー。
 誰が考えたんかね、こんなの(井出らっきょが番組で使ってたらしい)。
 で、しげはそれを私に履けと。
 抵抗しましたよ。
 しましたとも。
 なんたって、その鼻の部分、30センチもありやがるし。
 いくらナニがナニしたからって、「パオーン」なんてなるわけないじゃん。
 だから、抵抗はしたんだってば。
 あとは聞かないで……(T∇T)。

 「よしひとねえさまも見たがってたよ?」
「見せるかああああああ!」


 宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が第25回の日本アカデミー賞最優秀作品賞に選ばれる。けれど、監督賞、主演男優賞他の主要賞は殆ど『GO』が独占。
 ……作品賞を除けば『キネ旬』ベストテンと殆ど同じだね。つーか、アニメ作品に関しては、作品賞以外のノミネート自体がそもそもされないらしいからな、この賞は。
 もし、ベルリン映画祭グランプリを取ってなかったら、作品賞も取れてなかったんでないの?
 出来レース色の強いこの賞だけど、今回はその批判をかわすために姑息な手を使ったような気がするな。


 唐沢俊一『笑うクスリ指』(幻冬舎・1300円)。
 『薬局通』の姉妹編みたいだなあ、と思ったら、医薬品卸売会社「秋山愛生舘」ってとこの「愛生会月報」に連載されていた正真正銘のクスリ本なのである。
 クスリというものを信頼しない人間は意外と多い。クスリというか病院も行きたくないって御仁だ。
 私の母がそうだったし、妻のしげもちょっとそういう傾向がある。
 要するに高い金払わされてクスリ飲んでも、必ずしも確実に治るわけでもなく、下手をすると副作用に悩まされる、という結果になることもあるからだ。
 漢方薬は副作用がないと一般的には言われるが、その代わり、いったいどの成分がどう効くか判然としない面もあるようである。だいたい雑草食って健康になるなら森の小動物は人間より長生きしてて然るべきって気もするが。
 ともかく「クスリ」はどこか胡散臭い。
 胡散臭いのに我々は何となく「信じて」しまっている。クスリが効いたように思うのも、半分以上はプラシーボ効果の可能性もありそうだ。
 そんな風に余り信じちゃいないのに、我々は風邪を引けば医者に行って解熱剤を貰ったり注射を打ってもらったりする。
 これってもう、宗教なんじゃないか。

 つまりこの本、宗教の「解説本」として読むと凄く面白い。
 人はなぜ宗教にハマるのか。
 クスリばなしを読むことで、それが見えてきそうな本なんである。
 
 
 矢崎在美『ぶたぶたの休日』(徳間デュアル文庫・620円)。
 ああ、ぶたぶたはいいなあ、やっぱり。
 前作を知らない人のために、ちょっと一言だけ言っとくと、表題の「ぶたぶた」ってぬいぐるみなんである。もちろん、ぶたの。
 けど、このぬいぐるみは喋る。喋るだけでなく、どうやら中年であるらしい。しかも妻持ち子持ち。妻と子はれっきとした人間。社会人……社会豚?として働いてもいるようだ。その時々で、占い師だったり定食屋の手伝いだったり刑事だったりするけど。それも全部、同一“豚”物らしい。
 どうして? と言いたくなるが、そうなんだから仕方がない。実際、そういうことで世間に受け入れられてるようだし。
 初めてぶたぶたに会った人は驚くが。
 この小説が面白いのは、各話の主人公が、生きて動いてるぶたのぬいぐるみがいることについて、自分以外の人間が何の疑問も抱いてないことを知って、とまどうところだろう。
 自分だけがこの世界から取り残されたんじゃないか。……そういう疎外感が先にあるからこそ、ぶたぶたの存在を認めたあと、主人公たちは一様に世界に受け入れられた安堵感を持つようになるのである。
 ……一言で終わってないな(^_^;)。

 この第2作(ホントは『刑事ぶたぶた』ってのがあるけど、文庫シリーズではなぜか発行順序が逆転)、前作同様いくつかのエピソードで成り立ってるのだけれど、注目なのは『女優志願』。
 ……まさか『ぶたぶた』で本格ミステリやられちゃうとは!

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03月08日(金)
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