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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■愛のタコ焼き情話/『八戒の大冒険 2002REMIX』(唐沢なをき)/『ダルタニャンの生涯』(佐藤賢一)ほか
 「実験」ではあるけれど、これは今描いた通り、「マンガの記号に慣れているファン」と、「マンガを読みなれていないファン」の両方を視野の中に入れている。だからこそ、唐沢さんは「マニアウケに留まらない」立場に立つことができたのではないか。
 ともかく、唐沢なをきの原典と発展を考える上でも、徳間版、白夜書房版、どちらも持っているという人もこれは買いである。おカネを惜しまずに買おう。 
 

 『八戒』の巻末に、「唐沢なをき著作リスト」が載っていたので、買い漏らしはないかと確認してみたら、同内容の再刊を除いて全部持っていてホッとする。 けれど、もしかして再刊のやつも気がつかない書き下ろしが入ってたりしたらやだなあ、とか思って、ほとんど読んだことある作品集でもつい買ってしまいたくなるのがファンの「サガ」か、はたまた「業」か。
 ふとラストの所を見ると、『唐沢商会 マニア蔵』のタイトルが。
 あっ、これは確か、唐沢俊一さんの「裏モノ日記」に書かれていた、唐沢商会の落穂拾い(^^)マンガ集だな。2月末の発売とあるが、まだ店頭では見かけていないぞ。もしかして見逃してるだけか?
 こりゃ、仕事帰りに本屋に寄ってみねばみねばと、いつものごとく、定時退社するやいなや、玄関を飛び出して、迎えに来てるはずのしげの車を、駐車場で待っていたのだが。
 来てねえよ、しげ(--#)。
 また、寝坊してやがるな。
 電話を入れると、やっぱり予想通り寝惚けた声で「もひもひ?」。
 「ごめん」のヒトコトもないのも、いつも通りだ。
 20分遅れてしげが来るまで、寒風吹き荒ぶ中、バス停でひたすら待ちぼうけ。
 側にたこ焼き屋の屋台が出ていたので、コーラと一緒に買う。やや大きめの6個入り400円はまあ、こちらでは普通の値段か。
 地方によっては、たこ焼きもカラカラになるまで揚げて、食感がパリパリしてるやつとか、ソースのみを塗ってるやつとかいろいろあるようだが、福岡のたこ焼きはたいてい、皮はフニャフニャ、ソースの上にマヨネーズとカツブシを乗せるものばかり。
 マヨネーズはともかく、カツブシはアゴの裏に張りついて私は嫌いなのだが、乗せないたこ焼き屋って、この近辺では見かけたことがない。これも定番になってるのかなあ、工夫がないぞ。
 自分一人だけ食べるのもなんなので、しげにもひとパック買っておく。
 「遅れてきたのに、こうして土産まで買ってもらえるなんて、申し訳ない」……そういう気にしげがなってくれればいいな、という淡い期待なのだが、まあ、たいてい淡い期待は淡いままで終わるのが世の常というものだ(-_-;)。
 案の定、迎えにきたしげ、遅れてきたのに謝ろうともせず、たこやきを見せた途端に目を輝かせ舌なめずりして(ホントにだ)ぱくついて、礼も言わない。
 腹が立つのをぐっと抑えて、しげに頼む。
 「本屋に寄ってくれない?」
 「どこの?」
 「博多駅の紀伊國屋」
 「遠いやん!」
 「けど、大きな店じゃないと売ってそうにないし」
 「休日に行けばいいやん!」
 「売り切れてたらどうすんだよ。たくさん入荷しそうな本でもないし(こらこら)」
 「行く時間なんてないよ。行って帰って、1時間以上かかるやん」
 「時間がなくなったのは、おまえが遅れたせいだろ?!」
 「……わかったよ、行くよ。行けばいいんやろ!!」
 「いやなのに無理して行かなくていいよ!」
 毎度毎度の売り言葉に買い言葉のケンカであるが、私ゃ別にこんな会話をしたいわけじゃないんだがなあ。ごく普通の夫婦の会話がしたいんだが、しげの知能では、まず「普通の夫婦」というものを理解すること自体、あと百億万年はかかりそうなので、今生ではちとばかし無理っぽいのである。
 無理だからと言って、放置するのも業腹なので、遅れて来た分、お詫びと言うことで、マクドナルドでしげにおごらせる。
 てりたまバーガーとビッグマック。なんだかムナクソ悪いんで、もう一つ二つ暴食したい気分だったが抑える(まあ、この二つでもカロリーオーバーなんだが)。


 マンガ、徳光康之『濃爆オタク先生』1巻(講談社/マガジンZKC・580円)。

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03月04日(月)
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