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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■食って寝て食って歌って/ドラマ『エスパー魔美』第1話/『ピグマリオ』7巻(和田慎二)
 曰く、「結婚すると家庭に安住するからコメディアンはつまんなくなる。『ダウンタウン』の松本がよくて浜田がよくないのはそのせい。松本はピンでも立てるが浜田は立てない。『爆笑問題』も太田の方がいいように言われてるが、太田もやっぱりピンでは立てない」とか言うものだから、エロさんも私も猛烈に反論する。もちろん「家庭を持ってて大成したコメディアンもいるのではないか、タモリやたけしはどうなる」、とかなんとか。
 ぴんでんさん曰く、「家庭を持ってても真のコメディアンは家庭の破壊者になる」。いわゆる「芸のためなら女房も泣かす」ってヤツだろうか。
 なるほど、以前、筒井康隆が「現代作家がつまんなくなったのは品行方正なやつらばかりになったからだ」とかエッセイで書いてたが、既成の概念を破壊することが身上みたいな作家、芸人、コメディアンが小ぢんまりと収まってたらつまんなくなるのも当然だろう。
 横山やすしが伝説化されちゃうのは、あの人が最後の「破天荒型コメディアン」だったからかもしれない。

 コメディ論は延々と続き、とても全部をここでは書ききれないのだが、途中、エロさんが「グループキャラクターとしてのコメディを確立したのは『ドリフターズ』が最初だ」という発言につい「クレージーキャッツは?」とツッコミを入れてしまう。
 「クレージーは結局、ハナさん植木さん谷さんくらいで、あとは個性がない」と言われて、「でも他のメンバーだって……」と、クレージーの名前を挙げながら、ハナ肇、植木等、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータローと来て、最後の一人の名前がスッと出て来ない。
 なんと、エロさんもぴんでんさんもしげも七人目の名前をど忘れして出て来ない。
 「図らずも私の論が証明されたでしょう」とエロさん、勝ち誇る。ううむ、ドリフも好きだがクレージーはもっと好きな私にしてみれば、「そんなことない」と言いたいところだが、実際、初期の「クレージー映画」では、最初の三人以外はホントに十把ひとからげ的に扱われていた例も多いので、これも反論がしにくい。
 なんとしても最後の一人を思い出そうとして、ふと、心の中で、「そう言えば『無責任艦長タイラー』の中でクレージー・キャッツはパロディにされてたよなあ、植木等は『ジャスティ・ウエキ・タイラー』で、ハナ肇は『ハナー提督』で……」と考えていたら、スッと名前が出てきた。「……『ジェット・シン・ヤスダ』……『安田伸』!」。
 みんな、「ああそうだった、なんで忘れてたんだろう」と頷きあうが、まさかみなさん、私がこのときタイラーがらみで思い出したとは全く気がつかなかったであろう。
 全く、オタクはこういう連想しないとモノが覚えられないのかねえ。

 私もこのときは酔っていた。
 升酒が店のサービスで振る舞われて、運転のために飲めないしげの代わりについ飲んじゃったのだが、何しろ白酒飲んでも三三九度の杯でも酔ってしまうくらい分解酵素を持たぬ私であるから、これはもう効果覿面である。
 ついつい言いすぎもあったと思うが、ご容赦願いたい。
 実際、大学時代、酒グセが悪く、知り合いに多大な迷惑をかけたことがあるので、体のこともありはするが、酒は本気で断っているのである。

 せっかくだから、ということでカラオケに行こう、という話になったが、エロさんのご近所、めぼしいカラオケ屋がない。
 そこでうちの近所のシダックスまで遠征。
 初心者のクセして思いきり遠心力をかけてカーブを曲がるしげの運転にエロさん狂喜する。……本当に飲んでなかったのか? 私の目の届かないところで(つーか隣にいたけど)、こっそり飲んでたんじゃないのか(←あ、もちろん冗談だからね)。
 深夜だってのに部屋が込んでいて、アニソン関係の充実した機種がない。
 それでも歌える限りの特撮、アニソンをみんなで続々入れる。
 先日からピープロ番組の話題で盛り上がっているので、ぴんでんさんもエロさんも『快傑ライオン丸』『宇宙猿人ゴリ』など歌いまくる。私も対抗して『怪獣王子』を探したが見当たらない。けれど、あとになってよく考えてみたら、サビの部分以外忘れているのだ。「オーラー!」のあたりだけね。

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01月05日(土)
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