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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■子供のころは本屋さんになりたかったのさ/『多重人格探偵サイコ』7巻(大塚英志・田島昭宇)ほか
 ……あれ? 発売日が早まったのかな? 一時的なものか、それとも休日にじっくり読んでもらおうという措置のつもりか。
 『ヒカルの碁』、中国での伊角編が続いていて、ヒカルたちの出番は全くなし。何だか佐為を復活させるための場つなぎじゃないかって心配ばかりが先に立って、マンガ自体に今一つ入り込めない。
 アニメ化がどうのこうのより、佐為が安易に復活することだけは絶対止めてほしいと思っているので、伊角が復活しようがしまいがどうでもいい気になっているのである。
 ……伊角ファンの人、多いだろうなあ。いや、そういう熱心な方々をべつにテキに回す気はないんだけど。

 博多駅の紀伊國屋、メトロ書店を回って本をしこたま買いこむ。できるだけ文庫で本は買うようにしてるのだけれど、今月は買いたい本が単行本で目白押しなのである。ちょっとセーブしないと、またぞろ月末に苦しむことになるので、何冊かは購入を断念。
 と言いつつ、『エボリューション』の前売券をチケットぴあで二人分買う。……まてぞろ初日に行くことになるんだろうなあ、ダン・エイクロイド、脇役だってえのに。

 帰宅すると、しげが開口一番、「なんか食ってきたんやね」と恨みがましい目でこちらを見る。
 「今日は買いものをするから遅くなるって言っといたやん」
 それでもしげ、プイ、と横を向く。
 一緒に出かけないか、と誘ったのに「めんどくさい」と言ってついて来なかったのはしげなのに、そうやって文句をつけるのだよなあ。
 要するに前に断っておこうが、自分にとって気に入らないことをされたと思うと機嫌が悪くなるんだなあ。


 予定では今晩9時15分から、山田風太郎の『警視庁草紙』が原作の金曜時代劇シリーズ、『からくり事件帖』が始まる予定だったのだが、例のテロ事件のせいで一週遅れている。
 この金曜時代劇シリーズ、いつも渋好みの原作使ってるわりには演出がどこか中途半端でまあまあの佳作はできても異色作や傑作はできない。だから余り期待しちゃいないのだが、山田風太郎が毎週テレビで見られるってのはそうそうあるこっちゃない。全9回だそうだから、録画しそこなわないようにしたいんだが、『びいどろで候』も『十時半睡』も『新・半七』も『柳橋簿嬢』も全部途中で飽きちゃったし、どうなることやら。


 マンガ、大塚英志原作・田島昭宇作画『多重人格探偵サイコ』7巻(角川書店・610円)。
 うわあ、今はマジでやばいぞ、このマンガ。
 連載続けられるかなあ。来週あたりから中断されちゃいかねないぞ。
 今までだって残酷描写が多くて物議は醸していたのだけれども、今回特にヤバイのは、ジャンボジェット乗っ取って豪華客船にぶち当てるって話がメインになってること(^_^;)。さすがにちょっとタイムリー過ぎるね。
 ……あれ、ホントに、誰でも思いつく作戦なんだよねえ。だから前代未聞なんて言うなよって。
 角川は「自粛」なんてコトバとは比較的縁がない出版社ではあるけれども、それでも微妙な修正を要求して作家との間にトラブルを起こすこともないわけではない。
 7巻はギリギリ事件直前に発売されたから助かった感じだけれども、
 謎が少しずつ解けていく感じだけれど、同時にどこか迷走しつつあるようにも見える。
 「人格転移」って設定、あまりリアルに説明する気はないのだろうけれど、少なくとも「なぜそんな実験をガクソが行っているのか」ってことについては、あまり「ただ知的好奇心のおもむくままに行動してきた」って説明だけでシメにしちゃうのは、安易だと言われかねない。人間の文化が目的のための目的、手段のための手段だけで発展してきたことへの揶揄なんだろうけれど、そんなの「誰にでもわかっていること」なんだって、大塚さん気がついてるのかなあ?
 そんな「説明」をまんま提示したって、「ドラマ」にゃならんよ。あまり自分の「思想」で物語を作ったりするもんじゃない。
 おかげでルーシー・モノストーンの登場もそれが事実であれ嘘であれ、あまり気にならないのである。


 マンガ、安永航一郎『火星人刑事(デカ)』5巻(集英社・530円)。

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09月21日(金)
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