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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■毛が三本/『ふざけるな専業主婦』(石原里紗)ほか
 台風11号が九州に近づいてきている。
 週間天気予報を見ると、明日、明後日は雨だそうだ。
 となると、外を回って運動するってわけにもいかないだろうから、今日のうちにできるだけ散歩しておこうと、本屋などを回る。
 もう相当に荷物が増えてきているし、いい加減で本は冷やかしで見るだけにしておこうと思うのだが、実際に行ってみると「あ、こんな新刊が」と、つい一、二冊ずつ買ってしまうのだねえ。
 もうしげは見舞に来る時間がないということだから、余り荷物を増やしすぎると、退院するとき地獄を見る事は解りきっているのだ。
 なのに、また一軒、マンガ専門の古本屋を見つけてしまう。
 うわあ、あ、赤塚不二夫の『おそ松くん全集』(曙出版)なんてのがズラリと並んでいるぞ。奇想天外社の山上たつひこ作品集や、吾妻ひでおの『日射し』その他の純文学シリーズまである。ああっ、真崎守の『エデンの戦士』が! どれもこれも今や絶版、その辺の価値は古本屋のほうにもわかっていると見えて、軒並み千円から五千円の値がついている。
 ……こんなん全部買ってたら、金がいくらあったって足りんわ。
 でも『エデン』だけは多分、復刻なんてほとんどされまいから、と思い、つい買ってしまう。
 本に関しては、私も自分で自分の首を絞めるマネをしちゃっているのだなあ。
 

 夕方5時20分から(中途半端な時間だなあ)、『エンジェリックレイヤー/誰かが恋してる』。
 今回バトルは全くなく、お話はキャラクターたちの海辺でのバカンス(これも死語か?)。作画の骨休めのためのエピソードかと思ったら、どうしてどうして、ちょっとした仕草、振り向く、俯く、目線を外す、肩を落とす、髪が揺れる、この辺が全部ひとコマないしはふたコマ作画。
 ……リキ入り過ぎだぞ。
 ストーリーはよくある片思いものでつまんないんだけど、こりゃ本気でアニメグランプリとか狙ってるんじゃないか。

 2時間の拡大版、『夏祭りはもう行った? こち亀&ワンピーススペシャル』。
 スペシャルったって、盆で1週お休みした分、今週W放映しただけなんだけどね。作画がレベルアップしたってわけでもない。
 それにしても『ワンピース』、展開がたるいたるい。引き伸ばしは『ドラゴンボール』以来の伝統なのか?
 せめて、今の3話分を2話でやるくらいのスピードでいかないと、ドラマの厚みってものがないと思うけどなあ。
 原作は既に海賊ものからはかけ離れてしまってる。というか、『ドラゴンボール』の亜流の「対決もの」に成り果てている。
 前みたいにオリジナルな話を入れて、ちゃんと「海賊もの」にして他の作品と差別化を図っていったほうがいいんじゃないかと思うけど、ジャンプの読者は未だに「勇気・友情・勝利」の話しか読みたくないのかな。


 マンガ、あろひろし『無敵英雄エスガイヤー』(白泉社・520円)。
 古本屋で見つけたんで、もう数年前の作品。あろさん、ヤングアニマルにこんなの連載してたんだなあ。
 あろひろしの評価って、結構ムズカシイと思うのである。
 昔はギャグもSF設定も、あさりよしとおあたりのパクリばかりやってたせいか、決して高い評価は受けていなかったと思う。SFマニアにありがちな排他性というか、「どうだ、このギャグ面白いだろう。このセンスがワカランやつはバカだな」とでも言いたげな、あるいは自分の知恵をひけらかすようなギャグが多くて、いささか鼻につく面もあった。
 それが『雲海の旅人』や『トリックスター』あたりから、少しずつオリジナルな感じのものも作れるようになってきていたので、「おっこれは」と注目し始めたのだが、そのころにはこの人の昔ながらの「アニメ絵」が「古くさい」感じになってきた。
 基本的に、ごくフツーの主人公が宇宙人だの雪女だのロボットだのという、ヘンなやつらに翻弄されるという『うる星やつら』パターンのものを得意としているが、この人の最盛期には『天地無用!』シリーズという同パターンの強力なライバルのほうにオタク連中は走っていたので(笑)、あろさん、余り注目されないままだった。
 ちょっと運がない人だなあ、と思うのである。

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08月19日(日)
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