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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■「マチャアキ」離婚ってあまり言われてない。時代か(+_+)/DVD『八岐之大蛇の逆襲』
 「てめー勝手なこと言ってんじゃねーぞ」とみんなの神経を逆撫でしたのは、おもに「芸能人の妻が夫が忙しいからって文句垂れてんじゃね〜」「それだけ自己主張しておきながらPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったなんてふざけんな」「ハナ肇を馬鹿にするな」と言ったところであろうか。
 確かにラストのには私も思いっきり納得しちゃうな。
 「『新春かくし芸』でも(故人の)ハナ肇さんのように、銅像(の役)になればよかったのに…」
 ハナ肇に対するコメディアンとしての評価は、実は私も必ずしも高くはない。でもそれはあくまで「芸の出来」に対する評価であって、岡田美里の言うように「ハナ肇が楽をしていた」なんて思ったことは一度もない。それはハナさんの仕事に対する打ちこみぶりを見れば誰だって解ることだ。
 なんだかそれって、「いいよな、芸能人は、馬鹿やって金が貰えるんだから」と内情も知らずに放言するのと同じレベルだよな(私も父親から「お前の商売なんて俺でも出来る」と言われた時は、あ、こいつ所詮は世間知らずの坊ちゃんか、とガックリしたけど)。
 岡田美里がどういうタレントなんだかよく知らないんだけど、自分の仕事について「楽でいいね」と言われたとしたら嬉しいだろうか。心に傷を負ってるのかどうか知らないが、そのことで相手に対する思いやりを持てなくなったとしたら、そっちの方を治療せねばなるまいと思うのである。

 難しいのはそこなんだよなあ。
 どうも最近、マスコミでPTSDという言葉が安易に使用されてる面があって、少しは専門家に聞いてみたらどうだとハラを立てていたところでもあったのだ(例の池田小学校殺傷事件で、「被害者の小学生のPTSDが気がかりです」とか言ってるレポーターがガンガン小学生に子供の心を傷つけるようなインタビューしてた件とかね)。
 岡田美里がPTSDと診断されたってのはウソじゃないんだろう。だから「PTSDだなんて病気を隠れ蓑にして被害者ぶってるんじゃないか」という批判は当たらないと思う。
 岡田美里バッシングで気になるのは「その程度の軽い病気、我慢出来んのか」という思いが批判者の間に蔓延してるからなんだよね。それ、基本的に病人自体に対する偏見であり差別であるのだ。これだから病気になったことのないやつは始末に困る。
 病気は軽いからいい、重いからよくないというものではない。それぞれの症状に対して適切な処置をする必要があるのだ。「自分はその程度のことは克服できる。だからあいつのはただのワガママだ」というのは自分を基準とした傲慢でしかない。そう思うのは勝手だが、それが他人への批判になりえるなんて考えてたら大間違いだ。
 別に岡田美里を擁護したいわけじゃないよ。あの程度の記者会見や報道で、PTSDってホントかどうか、どの程度の症状だったのか、なんて、専門家でもないのに判断できるわきゃないのだ。「あれだけ喋れるんならウソだろう」って言うんだったら、40度の熱出してウワゴト言ってても「喋れるから健康」って判断してもいいのか。「E・H・エリックや堺正章が暴力的でなかった」と断言出来る証拠でもつかんでいるのか。何をみんなえらそうにもの言ってるんだ。
 「岡田美里のあの言い方では、PTSDに対する誤解を生じさせる」とか言ってるやつもいるようだが、病気に対して予め誤解と偏見に満ちた見方しかしてないからそうなるのである。その点に関しては岡田美里に罪はない。彼女の病気については、彼女自身と医者が考えていけばいいことであって、知識もない連中がとやかく判断できるものではなかろう。
 まあ、もっとも離婚した途端、彼女のPTSD治ったそうだけどもね(^_^;)。

 それよりも、私が「アタタ」と思っちゃったのは、岡田美里が会見の最後で「愛情がなくなったらいっしょにはいられないんじゃないですか?」と言ってたそのセリフでしたね。
 やっぱり「恋愛信仰」の中にどっぷり漬かってた人なんだねえ。
 歳の差のある夫婦の場合、世代的に共通の話題も少ないので、それを「愛情」で埋めようとするんだろうけど、それが間違いのモトなんだよなあ。

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06月27日(水)
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