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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■今度の芝居のキーワードは「裸」です/『ヨイコ』(岡田斗司夫・山本弘)ほか
岡田さん、こういう放談でついつい言い過ぎるところがあるので誤解されがちなのだが、その精神は無茶苦茶繊細な方だ。暴言吐いてるようでいて、ゲストはきっちり立ててるんだよねえ。
「アンディ・フグって何?」って言い方、もの知らずのようでいながら(実際知らないんだろうけど)、ちゃんと大槻ケンヂにネタを振ってるんだよね。「アンディ・フグなんてくだらねえ」と言ってるわけじゃない。
これ、普通のひとに理解してもらうの難しいんだけど、オタクって、尊大な態度とるのも嫌いだけど、謙虚になるのもイヤなものなのよ。これまでずっと「なんでそんなことに興味を持つんだ」とバカにされ続けたウラミから、素直に教えを乞うことができない。
だから自分がよく分らない分野でも一応は見解を作って、「こういうもんじゃないの? 違う?」と論争をふっかけてしまう。
私も野球やサッカーには何の興味もないんだけど、話題を振られたら「やっぱ中田は現代のカリスマだよね」くらいのことは言ってしまうのだな。で、言うことがなくなるとついには「サッカーくじって不毛だよな」と攻撃的になるのよ。でもこれは「何も言うことがない」ことの不安から来る防衛規制なのだよなあ。
オタクが危なくなるのは、この「攻撃的な防衛規制」が増加して来たときである。過激な発言は「危険信号」なのだよねえ。だから岡田さんのことも世間がきちんと評価してほしいのだ。
今日の劇団の練習には見学者もいたそうだ。
しげたちがちゃんとあしらってくれたかどうか分らないのだが(そこまでソツがないならありがたいけど、無理だろな)、ちょっとでも興味もってくれたらありがたい。ハードなことやらない代わり、好きなことができるんだけどね、ウチは。
昨日、日記も書かずに書き上げたシナリオ初稿(でも3枚)、結構ウケたそうである。思いっきりベタなギャグなんだけどねえ。
今のうちはっきり書いておくが、私が不条理ものやホラーっぽいものしか書いてこなかったのは、それが一番演技をする上では簡単で、みんなの演技力を考えたら、とてもそれ以上のことは望めなかったからである。
例えば、恐怖に怯える演技、これ、舞台上で本当に怖がらせればいいだけなので、極端な話、いきなり大きな音でも鳴らせば誰だってビクッとする。
セリフをトチったり段取り間違えても不条理劇なら誤魔化せる。
でもギャグだのミュージカルだのはそうはいかない。冗談ではなく、0.1秒でも間を外せば、ギャグは確実にすべるのだ。それを本気でやろうってのかね? 私だってウケる自信はカケラもないんだが。
「ギャグで」とか簡単に言ってくれるが、そんな実力を持ってるやつは誰もいないのだ。傲慢になってるのかなあ、ウチの劇団のメンバーは。
でも同じことばかりやりたくはないというのは理解は出来るのである。
だからあえてここで言っておくが、みんな本当に舞台上で全裸になる覚悟はあるかね? 実際にやったら風紀紊乱になるから、やらせはしないけど、かといってその覚悟なしで舞台に立とうなんてやつと一緒に芝居やる気は私にゃないぞ。
しげは「ワハハ本舗」のこと、つまんないって言うけど、久本並の演技力もないやつがそれ言っちゃいかんな。観客の立場なら好き勝手言えるからいいんだけど、いったん役者になった以上は、自分にも同じ批判が返ってくることを覚悟しなきゃいけない。何だかんだ言ってても、ケツ出してナニ出してる『ワハハ』は凄いぞ。芝居が「非日常」の存在であり「ハレ」であり「祭」であり「神がかり=狂気」であることをよく知ってる。
キャストばかりでなく、スタッフに対しても要求されることは同じだ(まあ、お手伝い程度のひとは除くが)。舞台監督も音響も照明も、成功しようが失敗しようが恥をさらすことに変わりはない覚悟がいるのだ。
それでもみんながやるってんなら私は止めない。
みんな忘れてるかもしれないが、私は脚本も書いてるし、一番年上なんで名義上代表をやっちゃいるが、劇団の主宰じゃないんだからね。プロデュース形式をとってるってことは、みんな一人一人がこの劇団の代表だってことだ。それをくれぐれも忘れないように。
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05月27日(日)
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