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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■文句ばっかり言いたかないけど/映画『ONE PIECE 〜ねじまき島の冒険〜』ほか
 実のところ、このトシになってくると、映画に対してワクワク期待するという気持ちは昔ほどにはない。本当の名作、本当の傑作なんてものがそうそう生み出されるものではないということが見えてくるからだ。ではなぜ命を削る思いまでして映画館に足を運び、アニメやマンガに入れこみ、果ては自分で脚本を書いて芝居を打ったりするかって言うと、余りにもこの日本でタテのつながりが途絶えているからだ。大人はなぜアニメを見ないか。子供はなぜ過去の名作映画を見ないか。自分の狭い価値観の中だけで汲々として、他者を顧みる余裕も、その価値観を認める努力も怠っているからである。
 手塚治虫の『メトロポリス』の映像化に私が惹かれるのは、単純に言えばその世代間の断絶をSFが埋められる可能性を持っていると信じているからだ。SFがただの未来予測小説などではなく、半世紀を経てもなお現実のアンチテーゼとして機能し得るものならば、大人と子供の感動は一つになろう。

 庵野秀明と本広克行の対談、「21世紀になって毎日が未来」って庵野さんの発言、言ってる意味は分らなくはないが、それって自分の想像力の枯渇を表明してるのと同じだぞ。やばいなあ。
 でも日本のSFがハリウッドのSFが勝てない理由が、予算の多寡のせいなどではなく、「法律」の違いだと切って捨てるあたりは、いかにも憤懣やるかたないという感じである。この怒りのエネルギーがある限り、庵野さん、次作も面白いものを作ってくれることであろう。
 でも『アストロ球団』映画化はやめたほうがよかないかな(『トップをねらえ!』で「ジャコビニ流星アタック!」のもとネタが『アストロ』だと気づいたやつがどれだけいるんだ)。私は見るだろうけど。

 4月からの新番組もそろそろ情報が出揃ってくる。
 少女マンガ系で出来のいいのは滅多にないが『コメットさん☆』は悪い予感が当たってキャラデザインが今風にリニューアル。声優に前田亜季使ったって見る気にゃなれんな。『ARMS』、『逮捕しちゃうぞ』も福岡じゃやらないみたい。
 タツノコの『ソウルテイカー』がどの程度かってところだろうか。
 どっちにしろひととおりは録画してあとで見返して保存するものを決めよう。
 特撮では『鉄甲機ミカヅキ』の放映が決まったみたいだが、深夜らしいし、気をつけないと見逃しちまうな。
 『ウルトラマンコスモス』のテレビシリーズは劇場版の続き、という形になるらしい。となると早くて夏ごろかな。旧ウルトラシリーズに関わった恐らく最後の監督、飯島敏弘氏の脚本監督作である。これは期待しないほうが無理ってものでしょう。


 休日前の最後のお仕事。これからしばらく会議は増えるが仕事自体は楽になる。ホームページの原稿なんかも少しは捗るかな。
 今日も帰りにマクドナルドで「てりたまバーガースーパーバリューセット」を女房に買ってやる。昨日は二つ買ったてりたまを両方女房にやったので、今日は私もてりたまを食べる。この程度なら自分で作っても作れないことはなさそうだが、ハンバーガー(サンドイッチも)を自分で作る、という習慣自体、もう日本からは消えつつあるのではなかろうか。
 ……女房の作ってくれたオニギリやサンドイッチぱくついて、花見とかピクニックしてえんだけどなあ。あまり味に期待できないもんなあ。


 女房は夜から仕事だが、せっかく明日が休みでもあるし、意を決して一人で『2001春東映アニメフェア』を見に行く。
 一人で行くよ、と言うと、「自分だけ」と文句をつける。だったらなぜこの間一緒に行かなかったのか。
 拗ねる女房をあとに残し、キャナルシティへ。結婚以来十年、一人で映画を観に行くのは多分初めてである。でも女房は女房で、こないだ一人で『二人の男と一人の女』見に行きゃあがったんだからおあいこだよな。
 こういうすれ違いが二人の間にヒビを入れていくのである。離婚は近い。多分百年後には確実に二人は一緒にいないであろう。
 9時の回を覗こうとしたら、チケット売り場にメガネにデブで髪を櫛でといた形跡もないいかにもオタク風な連中がたむろしている。……って私も同類だ(T_T)。

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03月19日(月)
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