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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■文化はやはり相対的なもの/『NOVEL21 少年の時間』ほか
この「虚空牙」シリーズ、宇宙戦争や地球上の内戦を描いているが、登場人物の戦争に参加している感覚が、異常に希薄なのである。死にゆく者すら、それが戦争であることを自覚せずに死んでいくように見える。それは、書き手が戦争を知らない世代であるからというよりは(それを言えば今の作家は大抵そうだ)、結局ヒトはたとえ戦争のさなかにあろうと、自分が感じることのできる範囲内の世界しか理解し得ない、ということを作者が直観しているからであるように思う。……でなければ戦争の中での恋なんて有り得ないではないか。もっとはっきり言えば、どんな時代、どんな国、どんな文化の中にあろうとヒトは孤独であり、ゆえに未来は閉じていて開かれている(禅問答か)ことをこの作家は常に語りつづけているように思う。
しかし講談社に書いたり徳間に書いたり、上遠野さんはもう「ブギーポップ」シリーズは書かないのかなあ。映画のできがアレだったし、メゲたのかもなあ。
菅浩江『夜を駆けるドギー』、パソコン内のサイト及びロボットペットを題材にしたSFというのは初の試みだろう。「パソコンの中は匿名性が高く、日常から切り離された本当の自分が棲息できる気がする」という主人公、もちろん「本当の自分」なんてものがどこかにあるように思っているのは少年らしい甘さだろうが、この設定が作品のアイデアに密接に絡んでいるから、モラリスティックにこれを非難することは、批評としては不当だろう。
「逝ってよし」「オマエモナー」など、どこぞの掲示板でやたらと目にするタームが作中に散見するあたり、作者も相当ハマっているらしく、見ていて微笑ましい。パソコンネットの世界は確かに悪意に満ちた世界ではあるが、人間の悪意から目を逸らし、キレイなものだけ見ていたって、人や世界は見えてこない。作者の悪意を優しく見つめる視点はかえって清々しいのである。
……って、菅さんってガイナックスの人だったのか。なるほど納得(^o^)。
ちょっと気になることがあって、『聖書』を調べる。
何でも今度の『仮面ライダーアギト』、「アギト」って、てっきり「顎」の意味かと思ったら、「αにしてΩ」という意味だそうな。どこをどうひねくったらそんな意味になるのかよく分らんが、これ、確か「神」のことだよなあ、と思って見てみたら、『ヨハネの黙示録』の冒頭と最後にその記述があった。やはり神の自称、「わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである」……あはは、『鴉』だ『鴉』だ。もちろんこれは同時に「ウロボロスの蛇」でもある。誰でもこのネタ、使いたくなるんだよなあ。ハンパに使っちゃつまんないから、私ゃ自分の芝居では全編このテーマで押したんだが、『仮面ライダー』でこのネタやるか? どうせやるなら「009」の方だろうに。
1・2話録画しただけで見返してないけど、続けて録画しようかどうしようか。
帰宅するとまた女房は寝ている。飯は一応カレーの作り置きがまだ残っていたのでなんとかなったが、さすがに明日あたりは酸っぱくなるのではないか。簡単なものでいいから作っておいてよ。
CSで『あんみつ姫 妖術競べの巻』見る。
あんみつ姫は雪村いづみ。当然歌もたっぷり、日本のミュージカルはやっぱり時代劇でやるのが一番華やかでいい。敵の妖術使いに益田喜頓、おお、しかも殺陣まで見せる! こりゃプログラムピクチャーとは言え、結構拾いものだった。
三人娘って、今見るとかわいくはあるけれど、まるで美人とは言えない。やはり庶民的なところが受けてたんだろうなと思う。よく、「昔のスターは憧れの対象で、まさしく手の届かない『星』だった」、なんて言うヤツがいるが、高峰秀子だって、庶民的で親しみやすいところが人気の元だったのだ。高嶺の花じゃ人気は出ないよ。
『あんみつ姫』の原作もそろそろ復刻してくれないかなあ。もちろん竹本泉じゃなくて倉金章介の方ね。昔、講談社マンガ文庫で出た時、『てんてん娘』は買ったんだが、『あんみつ姫』は買い損ねていたのだ。
女房、こちらがそろそろ寝ようか、というころになってやっと起きてくる。で、いきなり「トンカツ食いたい」。……さては『浜かつ』の「990円シリーズ」のCMに惹かれたな。
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02月06日(火)
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