ID:104863
G*R
by K・カヲル
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■0910
 盆を手にして扉を開けるとすでに乱菊の姿はなく、どことなく華やかさを失った執務室に吉良は拍子抜けて入った。ソファでは相変わらずギンが半ばずり落ちるような格好で書類を眺めては何やら書き込んでいる。窓からはいつのまにか茜色の光が射し込んでいた。
「あ、隊長、先に食べましたね」
 開かれた包装紙と箱を見て、吉良は呟いた。書類から顔を上げることなく、じんわりと笑みを含んだ声でギンが答える。
「まあええやないの。十番隊副隊長さんも、一つくらい食べたいやろ」
「松本さんはもうお戻りに」
「ちょいつまんで出てったで」
「隊長も食べたんですね」
 ギンが笑った。
「まあ、ちょいとつまむ程度になあ。ええもん貰うたわ……お茶したら今日の仕事終わりにしぃひん? イヅル」
 書類から顔を上げたギンを吉良は見た。

 ギンは満足げな笑みを浮かべていた。






 乱菊がやってくるのを仕事をしながらじっと待っているギンもかわいらしいかなと思いまして。お誕生日おめでとう。

01月11日(金)
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