ID:104863
G*R
by K・カヲル
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■22 奴隷
藍染は呪文のように確かな響きで雛森を呼ぶ。その声は体に染み込み底に少しずつ溜まり浸されて満ちていく。呼ばれるたびに雛森は、甘い琥珀色の海に沈んでいくように感じる。
「雛森君」
もうただ頷いて。
「雛森君」
ひたすら感激に身を焼いて。
「雛森君」
尊敬も憧れも慕わしさも何もかもが混然と。
「雛森君」
ほんの少しだけ伸ばされるその手に触れられた場所は溶けて。
「雛森君」
何もかもが溶けて混ざり合って混沌として。
ただ深く深く沈んで沈みゆき辿り着いたそこには。
疑問も違和感も現実も届かない。
遠い遠い琥珀色の水面からは甘い蜜がゆるゆると流れてくる。
「僕を、信じてほしい」
雛森はただ底に沈んでいる。
いつか、彼の人がその手に持つ鈍い光を放つ刃で雛森を穿つその時まで。
雛森からその甘い甘い琥珀色の蜜が流れ出すまで。
「雛森君」
その響きに溶けたまま底に沈んでいる。
うわあ実力足りねえ、と呻きつつ書きました。こういう、緩やかな狂気というものを書くのにはまだまだいろいろと足りないです。イメージは琥珀でした。あれって美味しそうに見えるのに、色々な生き物を生きたまま閉じこめてしまっているので。なんとなく。まあ、ドロップみたいだな、甘そうだな、というのが最大の理由ですけど。藍染様の怖さを出したかったのですが、出てくれないのは私のせいです。
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11月22日(木)
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