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G*R
by K・カヲル
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■『女性死神協会 会議中03』
「テーマは『清く凛々しく逞しく!』あの、こういう格好で刀をふるうのもかっこいいかなあと思うんです。ジャケットの下はベストです。これなら、ジャケットを脱いだときも、いいかなと」
 そう言いながらジャケットを脱いだ勇音のベスト姿は、より体のラインが強調されて凛々しくも女性らしい。
「もちろん、パンツスタイルですから戦闘にも問題ありませんし、靴底がかなり硬いので蹴りの威力も上がることと思います。それにヒールにして踏みつけると更に効果倍増かと」
「そんな人の良さそうな顔をして踏みつけだなんて口にしない! ていうかこの服装も人を選びすぎです! もっと一般的に!」


「はい! 次の方!」
「うむ。私だな」
 七緒の声に砕蜂は鷹揚に立ち上がると、被っていた布を勢いよく取り払った。七緒ががっくりと、頭が机に落ちんばかりに項垂れる。
「……砕蜂隊長、あの、それはどこかで見たことがあるような」
「それは気のせいだ」
 胸を張ってそう頷く砕蜂は、目にも鮮やかな黄と黒の横縞模様の法被を羽織っていた。背中には黒猫の戯画が堂々と描かれている。
「伊勢が見たことのあるものは縦縞であろう。安心しろ。あちらの応援で羽織るものは縦縞で白黒のものが多いはずだと記憶している。それに私は帽子も簡易拡声器も装着しておらぬ。デザインを拝借したとは誰一人思わぬ」
「やっぱり拝借したんですね……」
「……いや、何を言う。これは私が独自に開発したデザインでだな、テーマは『原点回帰』だ。背にはある高貴なお方をイメージしたマークを背負い、その周囲は蜂を喚起させる黄と黒の横縞を配置して、よる、ではない高貴なお方をお守りするという意気込みを表している。そうして己の基本に立ち戻り己を奮い立たせて」
「それはどう好意的にみても個人的な原点でしょうが! 一般的です一般的に! だいたい砕蜂隊長は隊長羽織があるんですからそれは着られません!」
「これを着て魂葬に参れば、その者もおとなしく魂葬されると思うが」
「橙色と黒がチームカラーの某球団だったら絶対に無理です! それこそ戦闘になります!」


「はい! 次の方!」
「はい」
 七緒の声にネムが音もなく立ち上がり、被っていた布を取った。その途端、七緒が勢いよく机に突っ伏した。
「……ネム、それって……ああもう聞きたくないかも」
「いえ、一応ご説明を。形状はどれす系のぼんてーじ、だそうです」
 そう言ってくるりと回転してみせるネムは、鈍く光る黒革に包まれていた。華奢な肩と美しい肩胛骨は露わになり、その下の胸と腹の一部を革がぴったりと覆い、背中で黒紐で括られている。腰骨の付近で下半身を覆う布が巻かれているため、下腹は黒革に隠されることもなく、へそが見えている。下半身に巻かれた布は太腿の上半分ほどまでで、そこから長い脚が伸びている。足下は黒いサンダルが黒紐で足首に固定されており、非常に細く高いヒールで支えられていた。
「とまあそのような感じで」
「……すごく丁寧な説明をありがとう。で、どうしてこんな格好に?」
「テーマは『征服者』なのですが……阿近さんにご相談申し上げたところ、これなら動きやすく、丈夫で、かつどこから見ても強そうだから女性の死神の皆さんによろしいかと」
「阿近さんのご趣味は判りましたようく判りました判りましたとも! ていうかこれ絶対に着たくないですからね私! 全っ然マニア向けじゃないですかこれ!」


 疲れ切って大きく溜息をつき、七緒は皆と同じように布をまとっているやちるに眼を向けた。
「会長も……考えてきておられるのですよね」
「うん、ゆみりんと一緒に作ってきたよ」
 勢いよく布を取ったやちるは、黒いベロア生地のワンピースを着ていた。ふっくらとふくらんだスカートや、肩の部分にふくらみをもたせている袖のすそには白いレースが揺れている。ウエストはきゅっとすぼめられ、同色のベロア生地のリボンが背中で結われていた。襟元は白いレースで、少しだけハイネックに作られている。足下は白いレースの靴下に黒光りする靴だ。
 七緒は再び溜息をついた。
「たいへん可愛らしいのですが……これで戦闘となると」
「あたしは出来るよ?」

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02月14日(木)
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