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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ダ・ヴィンチ・コード」
昨日のレディースデーで観て来ました。多分大ヒット中だと思ったので、前日ラインシネマで座席を予約。上映開始10分前に着くと、普段の日曜日以上の自転車の山とチケット売り場の長蛇の列にびっくり。来る人来る人、みんなこの作品目当て。私は原作も読んだことだし、交通費のかからないラインシネマで観られるし、と期待はなしで観ましたが、それでもなぁ・・・。オフ会の時大倉さんに止められたけど、これなら「海猿」にしときゃ良かったかも。
ルーブル美術館館長ジャック・ソニエールがルーブル内で殺されます。遺体の側のダイイング・メッセージとも思える奇妙な暗号と共に名前があったことで、容疑者としてフランス司法警察警部のファーシュ(ジャン・レノ)から容疑者として目をつけられえたフランス滞在中のハーバード大学教授のラングドン(トム・ハンクス)ですが、寸でのところで暗号解読官のソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)に助けられます。彼女はソニエールの孫で、祖父のメッセージからラングドンの無実を確信しており、暗号解読にはラングドンの協力が必要だというのです。かくしてパリを舞台の二人の暗号解読の冒険が始まります。
私は原作を読んでいるので、字幕版を選びました。読んでいたので、あのシーンこのシーン、あぁこれだとピンと来ましたが、それなりに丁寧に原作に忠実に描いてはいるものの、なんせ原作は全三巻の超大作。猛烈なスピードで描くので、読んでいない人はこれでわかるんでしょうか?
恥ずかしながら原作を読んでいる時、暗号解読なんぞさっぱりの私は、行ったり来たり何度したことか。謎解きならコナン君、金田一耕介及びその孫、時々山村美佐&西村京太郎と言う方は(私のこと)、この描き方ではさっぱりわからないと思います。なので、あの謎解きが解明した後のあぁスッキリした!という感じに著しく欠けます。
原作の方では長尺なので、全ての登場人物の掘り下げも充分で、長いからこそ段々登場人物に心を寄せて行けるのですが、これも猛スピードor拙い脚色(のちほどネタバレで)なので、悪玉はだたの悪玉、善玉は普通の人にしか見えず、両方それぞれに抱える痛みや苦しさに感情移入出来ません。
オフで大倉さんも、「ルーブルの美術品が目当てだけに観に行く」と仰っていましたが、普段の日のチケット代では、金返せ!になるかも。原作で丹念にルーブルの中や絵画の講釈がありましたが、それも大幅にカットされています。原作者は美術と宗教をからませた、現代の「インディ・ジョーンズ」にしたかった模様ですが、この活劇部分が如何せん小粒も小粒。原作を読んだのを差っ引いても、盛り上がりに欠けます。同じフリーメイスンやテンプル騎士団が出てくるなら(宗教はないけど)、これなら「ナショナル・トレジャー」の方が、まだ私は面白かったです(暴言だろうか?)。
ヘアスタイルのため懸念だったハンクスですが、演技自体は彼の力量で知性的にも見えましたが、やっぱりあの頭は変。気持ちがそがれます。オドレイもソフィーが原作で30過ぎ(32だったかな?)ということで、実年齢(27)より大人っぽさを出したかったのでしょうか、メイクが古臭いのです。あんな青いシャドー、目の上いっぱいに塗るのを久々に見ました。ヘアスタイルも鬱陶しいです。髪を切るのがNGなら、アップにしても良かったかも。ファッションも暗号解読官ということで、地味でやぼったくてもいいのですが、普通はこういう時パンツスタイルではないでしょうか?あちこち逃げ回って膝をすりむいたり、スカート姿がなんかとっても間抜け。彼女はこの作品の鍵を握る人物で、秘密がわかった後、観客が納得出来るスケールの大きさを感じさせねばならないのに、この演出では、知性にも勇気にも欠け、その辺の可愛い子でしかありません。彼女の個性が生きるのは、この手の娯楽大作ではなく、小品っぽい佳作ではないでしょうか?
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05月25日(木)
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