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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「8月の家族たち」
そして韓国に住む87歳の父は、すこぶる壮健。先日帰国していました。今は昔々に捨てたお妾さんに、手厚く世話をしてもらい、その人との間に出来た異母妹は、日本に帰国すると言うと、お小遣いをくれ、二人から一日でも長く生きてと言われているとか。「昔ほかされたのに、そんなに尽くしてくれる人、いてないで。感謝しいや」と私が言うと、「帰ったらお前にそない言われたと伝えるわ」と笑う父。あの嵐のような日々から、穏やかな父の笑顔や、「迷惑かけて悪いな」「ありがとう」等の言葉が聞けるとは、夢にも思いませんでした。六人の父の子供で、今も父と親子関係を継続しているのは、私とその子だけ。そして父親の子で、大人になるまで実の両親と暮らしたのは、私だけです。
仕事で祖父に会えなかった長男から謝りの電話がありました。「お祖父ちゃん、息子(腹違いの兄)には何千万もお金渡したのに、ほったらかしにされて、こんなに世話しているお母さんや韓国の妹は、何にもしてもらってないねんで。」と愚痴ると、「まぁええやんか。お母さんは人の道を全うしてるんやし、代わりにええ事が待っているで」。全くその通り。そうでございます。縁は切れても血は切れない。という事は、縁も切れないのよ。早くに亡くなった母も長生きしている父も、それだけで私に教えてくれる事がいっぱいです。願わくば三姉妹も母を赦し、本当の寛容さを知って欲しいと思います。それが彼女たちが幸せになる近道だから。
04月24日(木)
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