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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「サウンド・オブ・フリーダム」
とにかく展開がスリリングで、最後の最後まで息がつけませんでした。社会派サスペンスとしても、娯楽面でも秀逸です。ティムの強靭な正義感は、最後まで観客の心を動かし、突き動かしてくれます。
この作品はある方面から圧力がかかり、(政治的?資本?)製作から五年間お蔵入りだったとか。何たること!子供は、清潔な環境に身を置き、栄養に配慮した食事を取り、勉学と社会性を身に着けるよう学校に通い、親や親に替わる人から、愛情を持って育てられる。これは子供の権利です。書いていて、虚しくなりました。世界中どころか、日本でも、ここからこぼれ落ちる子供たちが、たくさんいる事に。
ティムは何故命懸けで、ロシオを救いたかったのか?「ロシオは希望だ」と語ります。苛烈な捜査で傷ついた心を癒すのは、ロシオを救い出す事でしか、叶わないと思ったのですね。ロシオの身の上の辛さは、自分と同じなのだと。ロシオの事を、自分たちの娘のようだと妻と語り合うティム。バンピロも、14歳の娼婦の闇は、自分の闇だと言っています。この尊い気持ちが、全ての人に伝わりますように。
観るのに勇気が必要な作品ですが、大人として、子供たちへの責任とは何か?もう一度鑑みたくなる作品でした。演じる子供たちへ配慮があるので、直接的な性暴力のシーンは無かった事を、付け加えます。必見作です。
10月01日(火)
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