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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「メタモルフォーゼの縁側」
うららは母一人子一人の家庭です。母子の間柄は良好ですが、様々な思春期の葛藤は、独り親で頑張る母には心配をかけたくなくて、言えないのです。BLだけではなく、雪との交流が、うららにとって滋養となっている様子に、何だが心がほっこりして、目頭が熱くなりました。人を励ますのに、年齢や人生の経験値は、味方してくれるのだな。そして雪もうららの存在に、潤いの欠けた生活に、また新たな希望を抱きます。友情とは年齢に関係なく、お互いを思いやり、共に成長する事ですよね。私も雪のようになろうと思います。

印刷屋の沼田(光石研)は、あれほど頼りにするなら、書道教室の教室の生徒ではなく、甥や親戚などの方がしっくりくるし、幼馴染の紡の存在も中途半端で、上手く機能していたとは言えません。でもまぁ、雪とうららの美しき友情に免じて、目を瞑りましょう。

「本が二冊も売れたのよ。凄い事よ」
「ファンレターを好きな漫画家に送りたかったけど、字が汚くて出せなかった。だから書道を習ったの。それで今では書道の先生よ。人生先は何があるのか、分らないの」。

うららはリュックを背負って、走る姿がとても印象的でした。青春とは走る事なのかと、思うくらい(笑)。走って走って走った先は、広大な未来が待っていますように。若い人たちを応援せずにはいられない作品でした。

06月26日(日)
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