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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「ベルファスト」

一番好きなのは、夫が妻に「こんな良い子たちに育ててくれて、感謝している」と、言う場面。子供が中年に差し掛かる頃に言っても遅いんだよ(うちの事です)。子育て真っ盛りの時に言ってこそ、値打ちのある言葉です。

ウィットに富んだ、楽しい示唆を孫に示すバディの祖父母。大人向けの含蓄のある言葉を、平易で解り易い言葉で、孫に伝えます。みんな素敵だったけど、私が一番好きだったお祖父ちゃんの格言は「答えが一つだったら、争いなんて起こらない」です。

バディ初恋のキャサリンはカトリック。「僕とキャサリンは結婚出来る?」と父に問う息子に、「出来るよ。ヒンズー教でもどんな宗教でも、結婚できる」と、息子に教えます。ベルファストの抗争に対しての、この作品のアンサーだと思います。

ラストシーンで、お祖母ちゃんが、「あなたたちの幸せを、ずっと祈っているわ」と言う姿に自分を重ねて、涙が出ました。孫が出来、末っ子も今年30になり、子育てなんてとっくに卒業してしまった私ですが、親に成ったら、死ぬまで親だを実感する日々。でも出来る事は、見守る事と祈る事しか出来ないのです。

さぁ、こんな素敵なジジババの理想が現れたのだから、私も頑張らないとな。夫は無理そうだけど、私は成れるぞ。だって「お祖父ちゃんのお金はお祖母ちゃんのお金」なんだから(笑)。素敵な作品です。自信を持ってお勧めします。

04月14日(木)
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