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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「リチャード・ジュエル」
当初で捜査は暗礁に乗る出来事を、FBIも新聞社も素通りします。後で気が付いたキャシーがショウに申し出ますが、一蹴されます。何で今頃そういうかな、この女も。何より不満なのは、この誤った捜査の訂正が作品中ないのです。キャシーがボビの演説で涙ぐみますが、まさかあれで彼女の禊を済ませたなら、口あんぐりです。これで権力やジャーナリズム批判をしているなら、お粗末です。深読みすれば、イーストウッドは右寄りの人なので、「そんなアホな」の例えを出して、これは特別な事と、目を反らす作戦かしら?そうまで思えるほど、名匠らしからぬ陳腐な描き方です。

この作品でもサム・ロックウェルは絶好調!今回も好漢で商売下手なワトソンをチャーミングに演じています。また萌えてしまった(笑)。今まで私の眼は節穴だったのか?50過ぎて魅力が増すという事は、本物だわね。当分幸せだわ(おほほほほ)。

リチャードが母・友人・ワトソンに支えられながら、FBIに堂々と抗弁する姿は感動的。誤った己の鼓舞の仕方で、法を執行する側に固執していた彼の、呪縛が解けた時です。

エンディングに流れた文章で、アー成る程、だから劇中、何度もリチャードは胸を押さえていたのかと納得。「健康のため、太り過ぎに注意しましょう」と言いたいのねと、取りました。私も人の事言えた義理じゃありませんが、今回整容には一層気を配ろうと決意。人は身だしなみですよ。ジョン・グッドマンは醜いデブではなく、恰幅が良く思えるでしょう?「ハスラー」のミネソタ・ファッツだって、エレガントな紳士です。でも一晩中のゲームで、髪も乱れシャツも汗だくな時は、体臭がしてきそうでした。身だしなみの基礎は清潔感です。その清潔感は、老いると失われて行くもの。私もボビを見て、一層気を配らなければと、誓いました。

02月01日(土)
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