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ケイケイの映画日記
by ケイケイ
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■「20センチュリー・ウーマン」
名女優アネット・ベニングは、今回も大層素敵。私はこの人の、相好を崩すという表現がぴったりの笑顔が大好きで、ウィリアムが思わず年の離れた彼女のキスしてしまいますが、それは全てを温かく包むような、彼女の笑顔が素敵だったからだと思います。女子供がメインキャストの中、飄々と泳いでいたビリー・クラダップが、意外な存在感だったこと。黒一点が、案外風通しに貢献していて、彼がいなきゃ女ばっかりで、喧嘩していたかも知れないな、と思いました。

子育て本を出す人って、すごいなと私はいつも思います。私なんかその辺に転がっている母親で、偉そうな事は、何も言えないもん。私が子供に願った事は、優秀でなくても良いので、心身ともに健康で、税金と年金の払える大人です。自慢できるものなんて、なくても結構と思っていましたが、昨今の世相で「えっ?お宅息子さん三人とも正社員?すごいね〜!」と言われたりしますが(笑)。

私が一つだけ心がけたのが、子供も私も幸せでいられる子育てです。誰も犠牲にならず、心からの笑顔が出る暮らし。私が犠牲になればと思っているお母さん、その姿を見る子供は、きっと傷ついているはず。そう思わず、自分だけ幸せならば、母親も幸せだと思う子供に育ったら、その子育ては失敗だと思います。紆余曲折を経ての、息子の母親への魔法の言葉。それ以降のドロシアは、自信を持って笑顔いっぱいで子育て出来たと思います。

ラストに出てくる後日談が嬉しい。親になれば死ぬまで親ですが、子育てには終わりがあるもの。ドロシアはフィナーレの後に、自分自身の人生を楽しんだのですね。母親は斯くありたいものです。

06月14日(水)
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